
11月24日、南アフリカから新型コロナウイルスの新たな変異株がWHOに報告され、26日には「オミクロン株」と名付けられた。
この株はアフリカ南部のボツワナで初めて発見されたもので、現在主流のデルタ型よりも危険であるかどうかはまだ明らかになっていないが、感染力が強い可能性が出てきて世界的な流行が懸念されている。30日には日本国内でも確認されており、日本政府は海外からの入国禁止措置を表明している。
勿論、日本だけでなく世界各国でもオミクロン株への対策が急務となっているが、同様に陰謀論界隈の動きも活発化しているようだ。
日本でもオミクロン株の発生に関して様々な推測や流言、語呂合わせが出回っているが、この動きは海外に目を向けても変わらない。
英語圏からはオミクロン株(Omicron variant)は、実は「No Crimbo」のアナグラムであるという説が出てきている。「Crimbo」とは英語圏のスラングでクリスマスを指す。「v」ではなく「b」が入っているが、これは専門家がオミクロン株に最初につけた名前であるB.1.1.529に由来しているそうだ。
この説はオミクロン株がクリスマス前に確認されたという事実も相まって、「クリスマスは来ない」という意味にもとれるため、英語圏やキリスト教圏内で受け入れられてしまっているようだ。
だが、当然ながらこの説は根拠の無いアナグラムに過ぎない。この噂が流れ始めたイギリスでは先月20日には既にオミクロン株の集団感染が起きていた可能性が高いとして、マスクの着用の義務化とブースター接種の加速が行われている。
もとよりウイルスは変異しやすいものである。無闇矢鱈と怖がりすぎたりするのではなく、専門家の意見や政府の動向に注意しながら感染対策を怠らないようにするのが一番ではないだろうか。
(※アナグラム:言葉遊びの一つで、単語または文の中の文字をいくつか入れ替えることによって、全く別の意味にさせる遊び)
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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