墓地の象徴となった「首無しお化け」像、頭部が20年ぶりに発見される

カナダの墓地には、「幽霊が出る」と噂されている彫像が存在している。

問題の像は大理石でできたローブをまとった女性の姿をかたどったもので、1900年に結核で亡くなったジェニー・スティーブズという若い女性の追悼碑として1930年代にヒルズボロのグレイズ・アイランド墓地に設置された。

だが、1990年頃に遺族たちが墓を訪れたところ、何者かによって像が汚されただけでなく、首がもぎ取られてしまっていた事が明らかになった。

よくある話だが、像の首がなくなってしまった事から墓地に都市伝説が生まれてしまったという。具体的には「この像には幽霊が憑いており、墓場を訪れる人を見守っている」という。また、かつては像の目に赤いルビーの目がついていたので、その宝石を盗もうとした人が首を切った、という噂も生まれた。

その結果、この像は様々な媒体で「最も呪われている像」として紹介され、グレイズ・アイランド墓地の象徴として扱われ、墓地に出る幽霊にまつわる創作怪談の下地にもなったそう。




一方で、本来の持ち主である遺族の人々は、辛抱強くこれらの話は想像が一人歩きした結果産まれた根も葉もない噂に過ぎないと主張し続けてきた。そして、首が落とされてから20年以上経った11月の頭、幸いなことに失われていた像の首が像の傍らに置かれているのが発見されたのである。

像の頭部がこの20年間どこにあったのか、ましてや誰が持ち去ったのかは定かではないが、スティーブズ家の人々は頭部を取り戻したことを喜び、「来年中にはこの像を完全な形に復元したいと考えている」と語っている。

(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©CBC New Brunswick / Twitter

 

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