
「右手の方で、ちょっとした音がして、それから走る音が聞こえたんだ。その合間に木が折れたのか、ぶつかったのかはわからないが、前と同じような音がした。茂みが深すぎて何も見えなかった」
そして、その生き物は「今までに聞いたことのない声」で咆哮を始めたのだ。
「その生物は唸った後に息を吸ったのですが、その時の息の方が唸り声よりも大きかったんですよ」
彼は慌てて水から上がり、釣り上げた魚を川に戻すとその場を離れる事にした。
「頭の中で何かが『今すぐここを離れないと死ぬぞ』と言っているのが聞こえた。自分の声や意識ではなく、別のものだったと思う。それだけ、この生物は異常だと思ったんです。それにこの時、私は武器を持っていませんでした。釣り用のナイフもなければ、電話も圏外で使えませんでした」
結局、男性は車で逃げることができたそうだが、一歩間違えればこの生物に襲われていたかもしれない、と彼は語る。今、彼は広大な自然の中に潜む危険な未確認生物の害から人々を守るため、自分の体験を公開することにしたと述べている。
「ドッグマンの話は前に聞いたことがあった。その時は冗談だと思っていたけど、実際に遭遇するとこんなに怖いんだと思ったよ。これが私が自分の体験を世に出そうとした最大の理由です。誰かが行方不明になったり、襲われて怪我をしたりしないか心配だったので、注意喚起のためにも話しておかなくてはならないと思ったのです」
アメリカを遠く離れてオーストラリア大陸でも確認されるようになったドッグマン。もしかすると、今後はオーストラリアでも目撃例が増えていくのかもしれない?
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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