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- アフガニスタンでミュージシャン撲滅危機!?

2020年から急に起こったコロナ禍により、飲食店やイベントが自粛に追い込まれた。徐々に解禁の兆しもあるが、ただし制約が厳しいことは変わらずワクチンによる弊害も世界的に問題視されている。
失業者や自殺者も続出したが、とくに飲食業やエンターティナー達は危機に追い込まれた。その間通販やネット配信や、リモート業が益々盛んになったが閉塞感は拭えない。
安心してイベントやライブができる日を待ち望むエンターティナー達が数多くいる中で、コロナとはまた別の理由でアーティスト達が生命の危機に瀕している!
2021年8月28日、アフガニスタンにて恐ろしい悲劇が起きていた!!
大人気歌手であったファワド・アンダラビさんがタリバンにより射殺された。彼の奏でる民族音楽は、多くの民衆から愛されていた。
関連動画
Taliban’s brutality continues in Andarab. Today they brutally killed folkloric singer, Fawad Andarabi who simply was brining joy to this valley and its people. As he sang here “our beautiful valley….land of our forefathers…” will not submit to Taliban’s brutality. pic.twitter.com/3Jc1DnpqDH
— Masoud Andarabi (@andarabi) August 28, 2021
既に1996年から2001年の段階で、タリバンによって音楽や娯楽は禁止されていた。ハディースではムハンマドにより、音楽は罪深いということになっていたことに由来している。
今年8月末から米軍撤退により、再びタリバンによる規制が強化されてしまった。見せしめとして、人気アーティストが真っ先に犠牲となった。
アンダラビさんが殺害される1ヶ月前に、人気芸人であったナザール・ムハンマド・カシャさんも殺害された。
彼の芸風には、タリバンを風刺する意味もあったそうだ。カシャさんが連行され平手打ちを受けている動画や、木に縛りつけぶら下げられている光景まで中央日報でも取り上げられた。
関連サイト
中央日報 何か言ったら平手打ちが2発返ってきた…殺害されたアフガンの有名コメディアン
中央日報 【映像】ナザール・ムハンマド・カシャさんが平手打ちされる様子
アフガニスタン国立音楽院(2010年設立)にも危機は迫り、101人いた教師と生徒達は10月入り早々身の危険を察し海外へと身を寄せた。Zohra(ゾフラ)という女性だけのオーケストラも含め、逃亡した約半数は女性であった。
タリバンは女性に対しては特に厳しい!以前から宗教以外の音楽だけでなく鳥の鳴き声にまで規制が厳しく、女性の声まで公共の電波で流すこともNGになってしまうようだ。
表現の自由を侵害しただけでなく、男尊女卑まで甚だしいくらいである!この国は一体どこへ向かって行ってしまうのであろうか。
アフガニスタン国民だけに限らず、音楽やそれ以外の娯楽にまつわる人々の無事と安全を願うばかりである。
今後も犠牲者や逃亡者が急増していく不安が募るばかりか、世界的にもタリバンの横行は恐ろしい!
コロナ禍だけに止まらず、さらに厄介な国際問題が悪化してしまった。差別や偏見で傷つく人がいない世界になるまで、我々は待っているだけでしかないのだろうか。
(ふりーらいたー古都奈)
参考サイト
Wikipedia ナシード
BUSINESS INSIDER タリバン、人気歌手を殺害…「イスラムでは音楽は禁止」と述べた数日後に
iFLYER タリバンがアフガニスタン国内における音楽を禁止?……理由は「音楽は罪深い」「イスラム教では音楽が禁じられている」ため
MAG2NEWS なぜタリバンは人気歌手を殺したか?日本が見捨てたアフガンで繰り返される悲劇
REUTERS アングル:音楽が死んだ日、アフガン「女性オーケストラ」の沈黙
AFPBB News アフガン国立音楽院生徒ら101人、国外脱出