
ある夜「チーンチーン」という鐘の音が聞こえてきた。
最初は気のせいかと思ったが毎晩毎晩聞こえてきた。そのうち鐘の音を怖く感じるようにた。ある朝、お寺の名前を冠した公園を通りかがった体験者は、「しきみの木」の下で托鉢の僧侶が立っているのを目撃した。
公園の名前の由来にもなっているお寺の僧侶だと思ったが、その僧侶は忽然と消えてしまった。
一体なんだろうと思っていたらラジオ体操をやる老人たちが集まってきた。老人の話によると、何故猛毒を持つしきみが公園に植わっているのか、毎年お盆の季節になると何故か僧侶がしきみの前に立つが理由は不明だという。
【怪談朗読】樒の僧侶【怪談、怖い話】
(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©anandasandra PIXABAY