「ロアノーク島植民地集団失踪事件」に科学のメスが入った

16世紀、とある奇妙な集団失踪事件が北米大陸で起きていた。

当時、北米大陸にはイギリスからの入植が行われていたのだが、スペインとの戦争が勃発したため、帰国の途についた人たちも多かった。1585年、ノースカロライナ沖に浮かぶロアノーク島には100人程度の人々が暮らしていたのだが、2年後には戦争のため一部の入植者が一旦イギリスに帰国することとなった。

およそ3年後の1590年8月、島に戻ってきた人々が目の当たりにしたのは無人になった入植地と、浜辺に残された「CROATOAN」と刻まれた柱だけだった。柱は防御柵の一部であり、一時帰国した人々がいた時には無かったものだ。

入植者たちは島を離れる時には行き先を柱に記しておく、緊急事態の時には十字の傷も彫っておくことを約束していたのだが、そのような印は何もなかった。100人近くいた入植者は集団で神隠しにあったように姿を消してしまったのである。

数百年経った現在、考古学者のチームが新たな手がかりを求めて、失われたロアノークの植民地跡で発掘調査を行うことになった。




今回のプロジェクトは、失われた植民地について研究する考古学者のグループであるFirst Colony Foundationが史跡を管理する国立公園局と協力して行うことになった。

研究者たちは植民地時代の金属加工の証拠が発見されている「サイエンス・ワークショップ」と呼ばれる場所と、2016年に地中レーダーを使って調査した箇所を主に調査する予定だという。この場所は「1585年の遠征時に建設され、2年後に失われた植民地が到着する前に放棄されたと思われる土塁」が見つかった場所で、失踪する前のロアノークの人々の手がかりが残されているのではないかと期待されている。

国立公園局の文化研究マネージャーであるJami Lanier氏は「今回の発掘には、考古学的に一度も試されていない新しい土地が含まれています。今から何が発見されるかとても楽しみです」と語っている。

発掘は9月24日まで行われる予定で、一般の人々も調査に参加し、”プロの考古学者の仕事を見る “ことができるそうだ。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 Elizabethan Gardens, Fort Raleigh National Historic Site, Manteo, Roanoke Island, North Carolina / Ken Lund

 

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