【ネパール発】「魔術の使用」が疑われるケースが7割も増加

魔法や魔術というと中世など科学の発展していなかった時代の話に思えるかもしれないが、地域によっては未だに信じられている所もある。

ヒマラヤ山脈の玄関口としても知られるネパールも同様で、度々人に魔術や呪いをかけたという理由で女性が訴えられたり、虐待や拷問を受けるケースが報告されているという。今年はその告発が倍増しているそうで、ネパール警察が提供した統計によると、2019、20年度の34件に対し、2020、1年度には全国で合計61件と79.41%増加していることが明らかになった。

さらに、魔女容疑関連で暴力をはたらいた加害者も80人記録されているという。

当局によると被害者のほとんどは女性で、主に低所得者層に属しているとのこと。ネパール警察のスポークスマンであるバサンタ・バハドウール・クンワー上級警察官は、このような不正行為が蔓延している主な理由は、迷信や社会的・経済的格差、一般市民の認識不足などに起因していると述べる。




魔女と見なされるのは独身であったり障害のある社会的に弱い立場の女性で、隣人や家族が何らかの理由で死んだり病気になったりするたびに魔女だと非難され、暴行の対象になるという。加害者は家族や隣人、魔術師などが含まれるとのこと。

もちろん、魔術を行っているという疑いだけで不当な扱いを受けることはあってはならないため、こういった思い込みによる非人道的な行為を行ったものや、それに関与した者は法律で厳しく罰される。

例えば、刑法第168条に抵触した加害者には5年以下の懲役と5万ルピー以下の罰金が科される。また、政府機関に勤務する者がこのような行為を行った場合には、この法律で定められた刑罰に加えてさらに3ヶ月の懲役刑が科せられるという。

また、加害者が経済的に余裕がないことを理由に被害者に補償金を支払わない場合、政府はジェンダーに基づく暴力防止基金を通じて被害者を救済するために必要な手配を行うとのこと。

ネパールに根強く残る偏見や迷信に対して警察も対策を行っているようだが、なかなか偏見を完全に取り払うのは難しいようだ。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Ashlesh Kshatri PIXABAY

 

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