ネズミの尻尾が結ばれてしまう!?不思議な現象「ラットキング」

ロシアの水田で、尻尾が絡まり合って結ばれてしまっている子ネズミが発見された。

ロシアのスタブロポリ準州の農地の大雨で冠水したスイカ畑にて発見された。映像では5匹のネズミの尻尾がしっかりと結び目を作っていることがわかるものになっている。

この「ラットキング」という現象は欧州を中心に存在が確認されているもので、疫病や飢饉の到来を予言する悪い前兆といい伝わってきた。

1564年に初めてこの現象が報告されて以来、生物学者らもこの奇妙な現象を解明しようと様々な仮説を立ててきた。

一説には、ネズミが樹液などの粘着性のある物質に触れることで、尻尾が「接着剤」のようになり、絡まり合って結びついてしまったのでは、と言われている。尻尾が絡まっていることに気づいたネズミはパニックに陥り、お互いに引き離そうとするほど結び目がきつくなっていき、このように尻尾が結ばれてしまうのでは、という説である。




オタゴ博物館の自然科学担当学芸員であるEmma Burns氏もまた、「ラットキング」は理論的には自然にできたものである可能性があると述べている。彼女の説明によると、ネズミの中には尻尾が自然に絡み付こうとする反射を起こすものがあり、これが結果的にネズミ同士を結びつけることになるのではないかとのこと。

一方で、フォーダム大学でネズミを研究している博士課程の学生、マシュー・コムズ氏は「単なる悪質ないたずらを、さも不思議な現象が起きたかのように吹聴することで産まれた一種の都市伝説」にすぎないのでは、とも述べている。

また、今回の「ラットキング」を発見した男性は周囲が大水だったことから、「子ネズミが水に落ちて溺れてしまうのを阻止したかった母親ネズミが結んだのではないか」と考えているようだ。

謎めいたネズミの行動「ラットキング」の結論が出るのはまだまだ先になりそうだ。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Daily Star / Twitter

 

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