【カナダ大熱波】数千匹のムール貝、生きたまま茹でられて発見

現在、カナダは西部ブリティッシュコロンビア州を中心に記録的な熱波に襲われている。

この猛暑は生態系にも影響を及ぼし、なんとバンクーバーの浜辺で数万個のアサリやムール貝、ウミウシといった海の生き物たちが茹で殺されているのが発見されたという。

ブリティッシュ・コロンビア大学の海洋生物学者であり、気候変動が海岸の生態系に及ぼす影響を研究しているクリストファー・ハーレイ氏は、4日日曜日にバンクーバーのキツラノ・ビーチから悪臭が漂ってきたためビーチに足を運んでみたという。

しかし、磯や浜辺で彼が目の当たりにしたのは無数のムール貝が殻を開いて腐りかけている状態だった。翌日5日に入り江の対岸にある灯台周辺を調査したが、そこでもムール貝がほぼ死滅しているのを確認。

彼はカナダのCBCニュースネットワークに対し、この状況を見たときは「唖然とした」と語っている。なお、貝がいつ死んだのかは明らかになっていない。

ブリティッシュ・コロンビア州は6月下旬に3日連続で記録的な高温に見舞われ、6月29日には摂氏49.6度を記録した。ハーレー氏がCBCに語ったところによると、潮間帯に生息するほとんどの動物は摂氏30度までしか耐えられないが、6月28日時点でバンクーバーの海岸線の温度は約50度に達していたという。




この時期の干潮時刻が日中の最も暑い時間帯に重なっていたため、潮が満ちるまで逃げられない生物たちが一度に死滅したのではないかと考えられている。ハーレー氏は、狭い地域でどれだけの海の生物の死骸が発見されたかを計算した結果、サリッシュ海の海岸線に生息する10億匹以上の生物が死んだのではないかと述べている。

国際研究チームは7日、6月下旬~7月初旬にかけて米北西部とカナダ西部を襲った熱波は「1000年に1度の例外的なもの」であり、人為的な温暖化がなかったと仮定した場合に比べて、発生する可能性は150倍高まっていたと試算した結果を出している。

今後更に温暖化が進めば、更なる気候変動が地球を襲う結果になるのではないか、と専門家は危惧している。

49.6°C: Deadly Canada heat wave shatters temperature records | DW News

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©armennano PIXABAY

 

関連記事

最近の投稿

ページ上部へ戻る