
先日、Twitterにてとある不思議な花に関する情報が出回った。
それはなんと「400年に1度花を咲かせる」という不思議な花「パゴダ」。チベット特有の花で、白い卵形のつぼみからピンクの細かい線状の花が螺旋状に丸まっている、というもの。
スピリチュアル界隈では「パワーがある」とか「幸運になる」などと呼ばれているらしい。400年に1度しか咲かない花が本当だとすれば驚くべき話だが、当然この花は全く別の花であることが判明している。
問題の花は「ゴバンノアシ」というサガリバナの一種で、沖縄にも咲いているが絶滅危惧種に指定されているものだ。近年ではこういった「ラッキーになる」「幸運を呼ぶ」といったスピリチュアルな謳い文句の画像付きツイートがよく出回るせいか、ネット上で広まっても割と早くに検証が行われ、「元ネタ」が発見されて真相がすぐに広まるようになった。
こういった「数百年に1度しか咲かない花」の話題は数年前より報告されており、神秘的に見える花や変わった見た目の花の写真を付けて拡散を促すチェーンメールが発端だったようだ。
花もまるで小鳥のように見えるチェリーセージの花や、天に向かって伸びるパゴダに似たような形状の植物、花弁の多い蓮に似た花などが該当していた。
どうもこれらのチェーンメールはインドなどで始まったもので、仏教やヒンズー教の須弥山信仰の説話に合わせ、仏塔や須弥山に形状が似ている実在の花を当てはめた所からスタートしたもののようだ。
その後、神秘的な他の花の画像に変えたものが今でも出回っているようだ。幸運を呼ぶ、という触れ込みで安易に拡散する前に、一度立ち止まって検索してみるのがいいのかもしれない。
「400年に一度咲くチベットのパゴダ」「見たら幸せ」というスピリチュアルな話題で画像が拡散されている花は沖縄の植物ゴバンノアシ。絶滅危惧種で貴重ではあるが嘘情報の出どころはどこ?
https://togetter.com/li/1742883
(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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