19世紀に実在?したリアル「ゴーストライダー」

幽霊や妖怪の伝説は、地域が変わればその姿も大きく変わるもの。120年前にイングランド北西部の一部を苦しめていたのは、なんと「顔が炎に包まれた幽霊」だという。

問題の幽霊の目撃証言が囁かれ始めたのは19世紀後半のこと。その幽霊は全身から硫黄の匂いを漂わせ、顔が炎に包まれているという異形の見た目をしていた。

その姿は例えるならマーヴェルコミックのキャラクターである『ゴーストライダー』のようだとか。

格好はさすがにライダースーツなどではなかったが、目撃証言により様々だったそうで、軍用のロングコートを着ていたという報告もあれば「ゴム製のドレスを着ていた」「油を塗っていた」という噂も聞こえていた。

また頭部をよく見ると悪魔のような角が生えていて、墓穴から響くような不気味な笑い声をしていた、という証言もあった。




1887年のハロウィーン直前の新聞に掲載された記事には「顔にリンが塗られていて、火の玉のように見える」という記述が見られ、この幽霊に遭遇したある女性は、ショックのあまり寝たきりになってしまったという。

この幽霊が地域に与えた影響は大きく、一時は幽霊に出くわすことを恐れて、夜に家を出ることができなくなる人が増えたほどだった。さすがに地元警察も事態を重く見て、幽霊の目撃情報があった場所で捜査を行ったという。

しかし、いたずらや超常現象の決定的な証拠は見つからず、多くの証言は何かの見間違いだったことが判明した。

そしてこの騒動はしばらくして収束、それに伴い「顔が炎に包まれた幽霊」の目撃例も自然に無くなってしまったという。

(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Austin Wilson PIXABAY

 

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