レース中、1万羽のハトが忽然と消えた!?

目的地へ確実に手紙を届ける伝書鳩は昔から連絡手段として重宝されてきた。現在では伝書鳩はほとんど使われなくなっているが、代わりに目的地にいかに早く到着できるかを競う鳩レースが行われている。

6月19日、イギリスのピーターバラにて大規模な鳩レースが開催された。

実に1万羽のハトがスタート地点を旅立った。すると、本来であれば2時間もあれば到着するはずの目的地には1羽の鳩も帰還しなかった。最終的に、目的地に到着できた鳩は全体の1割、実に9割もの鳩が行方不明になってしまった。

幸い、日が経つにつれあちこちでレースに参加した鳩の発見報告が寄せられるようになった。しかし、殆どの鳩は目的地から遠く離れた場所で見つかっており、アイルランドのウェスト・コークで発見されたものもあれば、遠くはスペインのマヨルカ島で発見されたものもいた。中には深刻な傷を負っている鳩もいたという。




英王立鳩レース協会(RPRA)の最高責任者であるイアン・エヴァンス氏は「36年間レース鳩を飼育していますが、このような事態は初めてです。今回のレースは短かったこともあり、ほとんどのハトは2、3時間で帰宅するはずでした。天気予報の精度が低かった50年、60年前にはこのような事態も起きたかもしれませんが、現在の精度では前例のないことです」と述べる。

エヴァンス氏らは、今回の鳩たちの「大量失踪事件」の背景に地磁気の異常があるのではないか、と推測している。

レースが行われた時間帯に太陽活動が活発になり、地磁気が乱れた事で鳩の帰巣本能に異常を来したのではないかということだが、はっきりした理由は不明との事。現在も原因は調査中だという。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©MabelAmber PIXABAY

 

関連記事

最近の投稿

ページ上部へ戻る