中国のペット福袋「盲箱」が残虐すぎる!

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【中国のペット福袋「盲箱」】

 現在、中国のインターネット通信販売で「盲箱」が流行っているという。「中に何が入っている空けてからのお楽しみ」という福袋のようなものだ。

 中国の新聞「鳳凰新聞」よると、「盲箱」の起源は19世紀初頭の日本の「福袋」を真似たことにあるという。日本で「福袋」が流行した頃に中国では福袋に似た商品が流行りだした。当時は数種類の小さなおもちゃを小箱に入れられてどんなおもちゃが入っているかは「空けてからのお楽しみ」ということだ。

 現在の「盲箱」はおもちゃのみならず、食品、服やコスメ、書籍、文具、などジャンル問わず販売されている。そして、なんと昨今ではペットの盲箱まで販売され人気だという。

 イヌ、ネコのほか、ハムスターやウサギ、カメ、ヒヨコなどで、1匹10元(約160円)~1000元(約1万6000円)くらいまでの価格で売り出されている。購入者は希望する動物は選べるが、種類や毛の色、大きさ、年齢なども選ぶことができない。どのような動物が届くかは盲箱を空けるまで分からない。届いたペットを「運命の家族」と飼い主が考え一生大事にするなら良いが、「イメージと違った」ということで返品されることもある。

 利用者から「届いたとき、福袋の中は糞尿だらけで、すぐに捨てた」とか「想像したのとまるで違う種類のネコが届いたので、捨ててしまった」「宅配業者に言って送り返してもらった」などの声が上がっている。またイメージと違うと、盲箱のペットを遺棄してしまうという無責任な「飼い主」もいる。

 生き物をこのように扱って、宅配便で郵送して良いのだろうか。ペットの盲箱業者の倫理観が問われる。

 そもそも、中国の法律上、宅配便で生きた動物を扱うのは違法なのだが、規制は緩く捕まっても罰金刑なので、「宅配便で届ける」と堂々と書いている業者もあるくらいだ。

 なお、送り主が「予防接種記録」や「健康証明書」などの必要書類を手配し、認可されたペット輸送用の梱包材を使えば、動物を飛行機で輸送できる。


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【中国のペットブーム】
 
 中国では現在、ペット産業が爆発的に成長しているという。中国では1億匹近くのペット達が飼育されついて、ペット産業は3兆円規模になるという。

 国家統計局(NBS)のデータによれば、中国のペット産業の成長率は2010年から2016年にかけて49.1ポイントも増加している。これは同国における全産業の中でトップのスピードだ。




 2019年11月11日に開催された世界最大のオンラインショッピングイベント「アリババ『独身の日(シングルデー)』」では、ペットフードが輸入品の中で最も売れていた。乳児用の粉ミルクをはるかに凌駕するほどだったという。

 中国TV「CGTN」によると、ペットブームは「中国の富裕化によるところが大きい」という。

 また、オンラインペットフォーラムgoumin.comによると、犬猫の飼い主の9割近くが女性で、その半数が学士以上の学位を持っており、1980年から1990年以降生まれの世代が占めているという。

 しかし、2020年には「犬や猫が新型コロナに感染し、人間への感染源になる」という説が出回り、ペットを遺棄したりマンションのベランダから投げ捨てるという悲しい事件も多発した。その説が科学的な証拠不足とわかってからは、再び「ステイホームが寂しい」という理由からもペットの需要が増した。ステイホーム中にペットを飼いはじめた全ての飼い主に新型コロナが収束しても、最期まで面倒をみて欲しい。


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【ペットの盲箱は「虐待」】

 ペットの盲箱には倫理的な問題や法律的な問題以上に大きな問題がある。「生き物」を「物」として見ての物流施設での管理は杜撰で、配達している間に死亡する動物もいる。

 英誌デイリー・メールによると、中国河南省にある物流施設では「少なくとも5000匹のペットの死体が発見された」という。

 報道によると、犬・猫やウサギ、モルモットなどの動物が、1週間も食料や水を与えられず放置されていて餓死していたという。この物流施設前では、その約10日前にも、約2000匹の動物たちを積んだトラックが、積み降ろしの順番待ちで数日間も滞留し、積み荷のペットのほぼ半数が酸素や水の不足で死亡していた。

 宅配便でペットが届いてから数日で死亡する、という事例も多発し注文者が業者に賠償を求める訴訟も絶えない。

 中国のネットメディア・界面新聞の報道によると、多くの宅配業関係者は動物一匹一匹の命より大量注文の効率を重視しているという。「宅配便の注文を受けたら、箱の中身は確認しない。業者間の競争が激しく、そんな余裕はない」という。同メディアはペットを介して新型コロナなどの感染症が蔓延する危険性も指摘している。


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【中国のペットビジネス倫理感欠如は日本の責任でもある!】

 中国のペットの盲箱は国内外の動物愛護団体から批判されている。

 自然保護・動物愛護団体LIA(https://ngo-lia.org/)代表ヤブキレン氏によると、中国のペットに対する倫理観の不足は日本のペット業者の責任でもあるという。

 ヤブキレン氏「中国では、以前から「幸運を呼ぶキーフォルダー」として生体が密閉式のパックに入れられたキーフォルダーとして販売されていたり、「福」を呼ぶとされる商品にも生きた動物達が利用されてきた現実があります。

 現代においても、科学的根拠の無い迷信のような事が信じられている事も多数あり、その裏でも動物達が犠牲になってきました。

 LIAでは2014年から、日本から中国に輸出される犬や猫などについて調査をしております。日本国内にいる中国人のペットブローカーが頻繁に日本国内のブリーダーと接触しており、猫や犬などを購入して中国に輸出している事がわかりました。

 また、2017年に中国国内での犬や猫などの販売について現地で調査を行っていますが、そこでも日本から輸出された親犬から繁殖した日本犬などの生体販売が確認されています。

 中国国内の都市部では日本と同じように生体販売を行う「ペットショップ」が次々に開店しており、その行く末は、日本と同じように深刻極まりない状態です。

 中国では、以前から、さまざまな分野で「最も近い先進国」である「日本」を模倣したビジネスが行われてきた現実がありますが、動物の命を「ペット」として利用した新しいビジネスでも「日本の劣悪極まりないペット業界」を模倣し追い越してきた中で、今後、動物達の繁殖や販売、流通など、さまざまな問題が次々と噴出してくることは目に見えています。

 経済成長の中で同じように「動物達を犠牲にし、自然環境を破壊して」経済的に発展してきた事実がある国が殆どであろうから、その経験をいかに中国に伝えて行くのか?ということが「経験者である私たちの責任ではないか」と思います。とは言え、日本国内の生体販売問題の解決に至っていない日本人である私達はまず、国内の生体販売問題の解決に全力で取り組む必要があるでしょう。(以上、ヤブキレン氏)」




 元々、中国の「盲箱」は日本の「福袋」の模倣あり、倫理観が可決したペット産業も日本の「大量生産大量消費の工場型」ビジネスモデルを模倣したものなら我が国の企業と消費者の責任も大きい。

 日本ではペットの宅配便での通信販売はないが、ペットショップのゲージの狭さや一部の動物カフェでの虐待ともいうべき生命を飼育するのに不充分・不自然な飼育環境(中国企業も多い)、そしてペットを遺棄する無責任な飼い主達がいる。

 この問題を近隣国の「氷山の一角」と考えず、まず日本の企業と消費者が個々の生命を大切にした倫理観のあるペット業界を作り上げていくべきだろう。

文:深月ユリア ミステリーニュースステーションATLAS
ポーランドの魔女とアイヌのシャーマンの血を受け継ぐ魔女占い師。ジャーナリスト、女優、ベリーダンサー、映画・イベントプロデューサーとしても活動

著書
あなたも霊視ができる本 」文芸社
世界の予言2.0 陰謀論を超えていけ キリストの再臨は人工知能とともに」明窓出版

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