ケネディ大統領の脳、ワシントンの入れ歯……謎の失踪その後

 高価な貴金属や記念品、貴重な資料が何者かの手によって盗まれてしまうことは多々あるが、中には誰が、どうして盗んだのか解らず「消えた」としか表現できないものもある。

「消えてしまった」ものの中には、一つの村がまるごと消えてしまったというものまで存在する。そんな世界中の謎に道等様々な消失事件をイギリスのデイリー・スター紙が特集。その幾つかを紹介する。

『ケネディ大統領の脳』

 1963年11月22日、第35代アメリカ大統領のジョン・F・ケネディはテキサス州ダラスにてパレード中に銃撃を受け、死亡。衆人監視の中での大統領暗殺事件であった。折しも日米間で初の衛星中継が行われた際の事件でもあったため、日本国内でも速報が行われた。

 そんなケネディ大統領の脳は、検死が行われた後に取り出されて医療機関にて保存されていた。しかし事件の2年後の1965年、紛失している事が判明したのである。

 暗殺事件の証拠としても、大統領の遺体の一部としても重要なものがなぜ無くなっているのか、誰が持ち出したのかは全くの不明。一説には、ケネディ大統領の弟であるロバート・ケネディ氏がケネディ大統領の回顧展に展示されないよう、脳の標本を持ち出したのではないかと言われている。

 だが、もしそれが真実だとすれば、すぐに返却すればいいはずだ。そこから陰謀論者の中には「暗殺事件の犯人と言われているリー・ハーヴェイ・オズワルドが単独で大統領を殺害できなかったという事実を隠蔽するため、何者かが証拠の脳を持ち去った」という人もいるようだ。

 なお、その渦中の人物であるロバート・ケネディ氏も1968年に暗殺されている。




【ジョージ・ワシントンの入れ歯】

 アメリカ大統領に関連した盗難品は他にも存在している。それはアメリカ初代大統領、ジョージ・ワシントンの入れ歯である。

 アメリカ建国の父である初代大統領の用いていた入れ歯は、1965年にスミソニアン協会の国立アメリカ歴史博物館の所有物となった。しかし1981年、博物館スタッフが入れ歯が鍵のかかった倉庫から消えていることに気づいた。

 八方手を尽くして探したものの、どこに消えたのか全く解らなかった。しかし翌年になって、博物館の職員が、職員しか入る事のできない場所にて下の入れ歯を発見。しかし、上の入れ歯は今もなお行方不明のままである。

 一説には、ワシントンの入れ歯には象牙と金で出来ている所があったため、溶かしたり分解して貴金属として売るために盗まれた可能性があるという。

【FIFAワールドカップ・トロフィー(ジュール・リメ杯)】

 世界中の国々が熱狂するFIFAワールドカップの優勝トロフィーは、何度かデザインが変更されている。

 現在は後にデザインされた3代目のトロフィーなのだが、FIFAワールドカップが開催された当初に作られた初代はデザインが違っていた。当時のFIFA会長であるジュール・リメ氏が寄贈したことからジュール・リメ杯とも呼ばれるこの杯は、1966年にイングランドが優勝する直前に盗まれてしまった。

 実行犯は逮捕されたものの、盗難を依頼した真犯人は見つからずトロフィーの行方もわからなかった・・・が、数日後にロンドン郊外の一般住宅にて、新聞紙に包まれていたトロフィーが発見された。トロフィーを発見したのはこの家で飼われていたピクルスという名の子犬で、一躍ヒーローとなったそう。

 その後、トロフィーは1983年にブラジルに永久譲渡となったのだが、その直後にブラジルのサッカー本部の陳列棚にあった所を盗まれ、姿を消してしまった。当時はブラジルが政治的にも経済的にも混乱しており、犯罪が多発していたうえにサッカー本部の防犯状況も甘かったことから、盗難被害にあってしまったものと考えられている。

 全国的な捜査が行われたにもかかわらず、結局犯人は見つからずトロフィーの行方も解らなかった。一説には溶かして金の延べ棒にされたのでは、と言われているようだが、トロフィーは銀製であり金メッキが施されていただけだったので、この仮説は有力ではないそうだ。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Tuan Tran PIXABAY

 

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