2年間無人で漂泊、海岸に漂着した「幽霊船」アイルランドで大騒動

無人のまま、長い間漂流していた船が発見されるという、有名な話ではマリー・セレスト号がある。そしてこの度、この話を彷彿とさせるような漂着事件が発生した。

昨年、アイルランド南の海岸に一隻の船が漂着した。その船はアルタ号という輸送船で、2018年にギリシャからハイチへの輸送中に何らかの事故に遭い、バミューダ沖の約1400マイル(2240キロ)離れた場所で船を放棄した後に米国沿岸警備隊によって乗組員は全員救出された。

しかしアルタ号船体は発見されることなく時が過ぎていった。そして、この船が再び目撃されたのは2019年の8月のことだった。

HMSプロテクター号によって外洋を漂流している様子を目撃され、2020年になってアイルランドの海岸沿いに姿を現したのを地元住民に目撃されている。どうやらその後、海岸に座礁したようだ。




しかし、アルタ号の漂流した距離は1000マイル(1600キロ)以上、無人でどうやってここまで流れ着けたのかは不明となっている。

ただし、疑問は他にもある。それは、この船の引き取りに関する点だ。漂着したMVアルタ号は1976年に進水し、元々はタナンゲル号と名付けられていた。その後、この船は2017年までに複数の所有者が存在したことが判明している。しかしアルタ号が座礁して以来、誰もアルタ号を引き取るために名乗り出ておらず、所有者不明のままでは移動や処分が出来ないという事態になっている。

専門家からは、アルタ号の乗組員を救助した際に多くの質問を行い、所有者の件等を明らかにしておくべきだったと述べている。アルタ号の乗組員らは3週間故障した船に乗って漂流していたため、当時どういう状況だったのか、また救助されてから彼らはどうなったのか追跡調査すべきだったというのだ。

現在、アイルランドの海難事故調査委員会は「この船が近隣の商業船やレクリエーション船に重大な航行上の危険をもたらしている」として船の処分計画を作成するようアイルランド政府に要請している。

船が漂着したコーク郡の市長メアリー・リネハン・フォーリー氏は、「この船は危険な場所にあり、非常に不安定な状態にあるので近づくと事故に巻き込まれる恐れがあります。地元の地権者の私有財産を尊重し、生命を脅かす怪我を避けるためにも、船に近づかないようにお願いします」と、市民に対して船の周辺を訪れたり、乗船したりしないよう人々に促している。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Daily Star / Twitter

 

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