中国より低い日本のアニマルウェルフェア!賄賂にまみれた畜産の闇

 1月15日、吉川貴盛元農水相が大臣在任中に大手鶏卵生産会社アキタフーズ元代表から現金500万円を受け取った収賄容疑で東京地検特捜部に起訴されたことが全国ニュースになった。

 アキタフーズ元代表は農水相に日本の養鶏の密集飼育をアニマルウェルフェア(動物福祉)の国際標準に沿うよう改善することを防ぐよう働きかけていた。

 日本では土地が狭く農家の数も少ないこともあって、大量生産の為に鶏を「工場で作られる製品」のように見なし、鶏達はバタリーケージによる高密度飼育されている。

 日本の殆どの養鶏は高密度のバタリーケージ飼育で日の光が当たらない窓無しの鶏舎の中で飼育している。幅60センチ、奥行き40センチのケージの中に10羽の鶏がすし詰めに押し込められている。2020年には1戸あたりの飼養数は平均して約43000羽もいる。

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 このようなアニマルウェルフェアの国際基準に沿わない日本の畜産環境は欧米から批判されている。

 もともと、アニマルウェルフェアは1993年にイギリスで策定された、「飢えと渇きからの自由」「不快からの自由」「痛み、傷、病気からの自由」「通常行動への自由」「恐怖や悲しみからの自由」という「動物の5つの自由」から始まっている。

 1997年にはアムテルダム条約で、家畜を「感受性のある生命存在」との宣言がされた。そして、2009年のリスボン条約においても「動物は感受性のある生命存在であることから、動物の福祉要求に対し最大限の関心を払う」ことがEU各国に義務付けられたのである。

 EUは2012年にはバタリーケージ」を廃止した。ルクセンブルクでは養卵用の鶏は100%、ドイツ、スウェーデン、オーストリアでは9割以上がケージフリーで飼育されている。

 日本も加盟する国際機関OIE(国際獣疫事務局)は2017年から飼育指針の検討を始め、18年9月には「止まり木」「巣箱」の設置を義務付ける指針案を策定した。

 しかし、ゲージフリーになればいうまでもなく生産効率は下がる。

 指針を義務づけられると困るアキタフーズ元代表は元農水相らに賄賂を渡していたのだ。結果、日本政府はOIEの指針を義務づけずバタリーゲージ飼育を容認する飼育指針となってしまった。

 動物愛護団体NPO法人アニマルライツセンター(https://arcj.org/)代表、岡田千尋氏によると日本の畜産環境のアニマルウェルフェアは中国より低いという。

「国際動物保護組織であるWorld Animal Protectionの調査によると、日本における畜産動物の扱いのアニマルウェルフェアグレードはDです。これは法規制、飼育環境や屠殺の問題まで総合した評価であり、グレードはA~Gまでありますから、下位といえます。ちなみにイギリス、スウェーデン、オーストリアはA、ブラジルはB、中国と韓国でさえもCです。日本ではペットに関する動物愛護法はあっても、畜産動物に関してはほぼ規制がありません。

 畜産動物の扱いに問題があるのはバダリーゲージの卵のみではありません。日本では作業者の安全を守り、牛同士のつつきつあいを防ぐために肉牛の59.5%、乳牛の85.5%が徐角されますが、そのうち8割以上は麻酔無しで行われています。除角の道具は電気カッターのようなもので、まず角を切り落としてから、その後(傷口に)木炭で熱したコテのようなものをあてますが、角には神経が通っているので激痛を伴います。

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 豚もストレスがたまると互いの尾をかじってしまうため、尻尾切りが行われますが、やはり8割以上%が麻酔なしで行われてます。豚はより良い環境で飼育してあげれば尻尾かじりはなくなるはずです。また、同じく麻酔なしで豚の94.6%が去勢され、63.6%が脱歯されています。さらに、鶏もお互いを傷つけることを防止するためにクチバシが切り取られているのですが、83.7%は麻酔なしで激痛に苦しみます。欧米では、極力痛みがないように赤外線を用いる方法が広まっているのですが。

 問題の根底には、日本のアニマルウェルフェアに対する意識の低さがあります。対策としてはまず、消費者が行動すること、そして動物愛護法を変えることしかないと思います。」

 古来より森羅万象を敬ってきた日本のアニマルウェルフェアが中国にも劣るというのは恥ずべきことだ。

 新型コロナウィルスがここまで感染爆発には畜産による生態系破壊の問題があるという。

 現在、地球上の哺乳類の重量60%が家畜、36%が人間、野生の哺乳類が僅か4%である。これでは生態系が崩れ、動物由来の感染症が増える一因になるという。

 我々はこの問題についてより真剣に向かい合いあうべき時代にある。

文:深月ユリア ミステリーニュースステーションATLAS
ポーランドの魔女とアイヌのシャーマンの血を受け継ぐ魔女占い師。ジャーナリスト、女優、ベリーダンサー、映画・イベントプロデューサーとしても活動

著書
あなたも霊視ができる本 」文芸社
世界の予言2.0 陰謀論を超えていけ キリストの再臨は人工知能とともに」明窓出版

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