アポロ14号の「ゴルフボール」はどこまで飛んだ?

人類を初めて月に送り、月面に降り立つことに成功させたアポロ計画。人々が思い浮かべるのはアームストロング船長らが月面に降りた瞬間かもしれないが、アポロ計画では他にも月で様々なことが行われていた。

1971年1月31日、司令官のアラン・シェパード、コマンドモジュールパイロットのスチュアート・ルーサ、月着陸船パイロットのエドガー・ミッチェルの3名がアポロ14号で月へ向かい、月面でとある大胆なミッションを行った。

これは人類を月面に送る3回目のミッションであり、2月5日に月の高地に着陸し、2月9日に地球に帰還する計画だった。

月面に降り立ったのはミッチェルとシェパードの2名だったが、シェパードは出発直前に変わったものを持ち込んでいた。それは2つのゴルフボールと、1本のゴルフクラブだったのである。彼はミッションの最中に交わされた通信で、以下のように語っていた。

「ヒューストン。私は本物の6番アイアンを持ってきており、私の左手には、何百万人ものアメリカ人に馴染みのある小さな白いボールがある」

そして、シェパード宇宙飛行士は実際に月面でのゴルフという、とんでもなくシュールな光景を実現させたのである。

なお、1回目はボールを約24ヤード送るのに3回スイングする必要があったそうだが、2回目のショットは見事に成功。「何マイルも移動した」とコメントしていた。

だが、実際にはこの2番目に打たれたボールがどこまで進んだか彼もしっかりとは確認できておらず、また記録動画でも判別しにくかったので、ずっと謎のままだった。

ところが、ちょうど50年経った今年になってイメージングスペシャリストのAndy Saunders氏がアポロ14号ミッションのアーカイブ画像をデジタルでリマスター化。鮮明になった画像を確認することで、ボールの落下地点や移動距離が明らかになった。

その結果、当時のシェパード宇宙飛行士の証言に反し、2回目のボールは約40フィートしか動いていなかったことが判明した。しかし当時の重く可動域の少ない宇宙服で、片手でクラブを振った状態で出した記録としては悪くないと言えるのではないだろうか。

アポロ14号の宇宙飛行士、アラン・シェパードが出したこの記録は当分の間、少なくとも人類が気軽に月面へ行ける日が来るまでおそらく破られることはないだろう。

Alan Shepard Hits A Golf Ball on the Moon

(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像: Kevin M. Gill on Visualhunt / CC BY

 

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