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(前編)から続く

 経済成長の象徴だった上海をはじめ、内陸部でも高層建築が続々と建造されていた中国。華やかな経済成長を象徴する高層建築だが、実は巨塔には、大いなる災厄を招く 「呪い」がかけられているというジンクスがある。武漢からはじまり今や世界中で蔓延している新型コロナウイルスも収束がみえなくなっているが、バベルの塔に相似する “巨塔の呪い”が、中国を崩壊させる日が近づいているのかもしれない……!

 巨塔を建てると、神の怒りに触れ、不幸が訪れる――。まるで、栄華を誇り、奢り高ぶる人間に戒めを与えるように、高層建築が建設されようとする地には神の怒りの鉄槌が下されてきた。

 『旧約聖書』に記されたバベルの塔に相似する “巨塔の呪い”が、現代の高層建築の周辺でも巻き起こっているのだ。

 本記事では巨搭の「呪い」の影響を受けたと思われる国々をご紹介する。


画像©Imran Shahabuddin

中東諸国が競うバベルの再現

 『旧約聖書』の地、中東でも、現代のバベルの塔と呼ばれる巨塔群が建っている。

 ドバイには、現在最高層の巨塔であるブルジュ・ハリファ(828.9メートル)が2010年に建てられた。住居、商業施設、娯楽施設を複合した一大都市のような規模と、外壁がらせん状の構造であることから、まさしく聖書に記されたバベルの塔の再現だと、建設前から世界を騒がせた。

 興隆するドバイ経済のシンボル的な建設計画としても注目を集めていたブルジュ・ハリファだが、その実態は実に危うい。

 2004年9月21日の着工後すぐ、ドバイは国家倒産説が出るほどの経済危機に陥っている。債務総額は590億ドルとなり、関連して新興国や欧州の金融機関の株価が急落。これが2009年のドバイ・ショックにもつながった。

 さらに工事中には多くの作業員が事故死し、低賃金で劣悪な労働環境への不満からストライキも続発。本来の完成予定から半年ほど遅らせて、やっとのことで工事を終わらせた。それが現在 “世界最高層の巨塔”の実情である。

 そんなブルジュ・ハリファを越えようと、クウェートでは「千夜一夜物語」にちなんで1001メートルになるブルジュ・ムバラク・アル=カビールという新たな巨塔を建設中だったが、2014年に計画が中断し再編されることになった。

 中東の地理的な中心地であるクウェートで、この圧倒的な巨塔が建設され始めてから、中東各国に異変が起きた。まず2009年にはチュニジアのジャスミン革命、2011年にエジプトのホワイト革命でムバラク政権が崩壊、同年にリビアのガタフィ政権も打破され、その他にもイエメン、バーレーン、シリアなどでも大規模なデモが起きた。

 一連の政変は「アラブの春」と呼ばれ、西洋的な価値観からすると独裁政権からの解放を意味するが、強力な指導者を欠くことで、イスラム秩序に大混乱を引き寄せ、各地で多くの血が流れる事態を招いた。

 更に、2012年ではアラビア半島を中心にMERSが流行し、ヨーロッパにまで感染拡大した。
 
 ドバイではドバイ・シティ・タワー(2400メートル)、ナキール・タワー(1400メートル)、サウジアラビアのキングダム・タワー(1600メートル)など建設計画があったが、いずれもドバイ・ショックによって計画は停滞している。今後、これらの巨塔が完成したら、中東でさらなる大異変が起きるかもしれない。

 イスラム教の創始者ムハンマドは、「砂漠の民(べドウィン)が高さを競い合うようになったら、世界の終わり」という言葉を残している。巨塔と呪いの関係を見抜いた警句と解釈できるが、現在のアラブ地域では、その言葉を知らぬかのようにいくつもの巨塔建設計画が進んでいる。

 ドバイ、クウェートで発現した呪いの災厄を思えば、巨塔の建設などという権威を競っている場合ではないと思うのだが――。





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韓国経済の停滞は巨塔が招いた!?

 アジアに目を向ければ、韓国のソウルには韓国で最も高く世界でも6番目に高いロッテワールドタワー(555メートル)が2017年に完成した。

 しかし、建設中に幾度が作業員が転落死したり、ソウル中心街で地面が陥没するシンクホールという現象が多発したり、道路に亀裂が生じたり次々と不吉な事件が起きた。一時期は市民団体による建設中止のデモも起きたほどだ。

 また竜山にはロッテワールドタワー越える仁川タワーが建設予定だったが2014年に建設計画断念した。外国企業誘致を最優先目標に設定したはずの松島国際都市が、首都圏に投資を集中させない為の首都圏整備法の適用対象に含まれる為、法人税減免や企業補助金などの特典を与えることができず、企業誘致が不振になった為だ。

 仁川タワーを中心とした竜山国際業務地区開発事業は30兆ウォン(約2兆6000億円)という韓国史上最大規模の建設プロジェクトになる見通しだった。

 仁川タワー近辺では高級マンションやオフィス、ホテル、ジム、レストラン、公園などを含むツインタワーが2015年に完成。ツインタワーは建設計画当初は隣りあった二つの巨塔が空中回廊で繋がったデザインを予定していたが、米国WTCが爆破された瞬間の光景にそっくりで不吉だと、米国から批判を浴びている。

 成長する経済、発展する都市計画の中心たる仁川タワーが、いまや借金と政情不安のシンボルになってしまったとは、韓国にとっては泣くに泣けない話だろう。

 北朝鮮の核実験強行や弾道ミサイルの脅威も増している現在、仁川区域にそびえつつある巨塔群が朝鮮半島の情勢を刺激しないことを願ってやまない。





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中国の巨塔不動産が一斉に崩壊へ!?

「中国のバベルの塔」といわれるのは2016年に建設された上海タワー(上海中心大厦)だ。その高さは632メートルにもなる。

 天に向かって昇りゆく龍のような巨塔の姿は、上海のどこからでも見つけることができる。しかし、ほかの巨塔の例に漏れず、上海タワーの建設も順風満帆だったわけではない。

 2008年に着工された直後に米投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻(リーマン・ショック)が世界的な経済停滞を生んだ。GDPで日本に迫る経済大国として成長を続け、アジア、そして経済の中心地を目指す上海で、シンボルタワーは逆に世界恐慌を引き起こした象徴のようになってしまった。

 また上海タワーが建設中の区域には、金茂大厦(420・5メートル)、上海環球金融中心(492メートル)という巨塔が集まっており、これらの巨塔も歴史的な災いを呼んだ過去があると囁かれている。

 金茂大厦の着工翌年の1989年には学生を主体とした民主化要求デモ、続いて第2次天安門事件が起き、多くの死傷者が出た。そして、上海環球金融中心は、森ビルが出資し、2001年の完成を目指して1997年10月に着工したが、基礎工事完了後、アジア通貨危機やSARS流行、日中関係悪化の影響を受け計画が頓挫。2004年から建設が再開され、ようやく完成した2008年には四川大地震、そして昨年2020年には武漢で発祥した新型コロナウイルスがいまや世界中を恐怖に陥れている。

 短期間に急激な成長を果たそうとする中国。その経済成長の中心たる上海にて、その暴走に対し “巨塔の呪い”が警告を発しているのではないか――。
 
 もしかすると、中国という国自体を巨大な塔として見れば、コロナ禍の中で国家そのものをバラバラにする “中華バベル崩壊計画”が進行しているのかもしれない。上海タワーが、中国国家、そして国際情勢へ災厄を招くきっかけとなるのか。
 
 これ以上の無用な災厄を招かないよう、巨塔建設の暴走を強く懸念したい。

深月ユリア
ポーランドの魔女とアイヌのシャーマンの血を受け継ぐ魔女占い師。ジャーナリスト、女優、ベリーダンサー、映画・イベントプロデューサーとしても活動

著書
あなたも霊視ができる本 」文芸社
世界の予言2.0 陰謀論を超えていけ キリストの再臨は人工知能とともに」明窓出版

 

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