
近年、広く世界中で問題視されている事象の一つに「ミツバチの個体数の激減」がある。
2000年代より、世界中で野生のミツバチの個体数が減少したり、飼われていたセイヨウミツバチの失踪の報告が相次いだ。原因は都市化や農薬の使用、ハチに寄生するダニの影響など様々な説が上がっているが、どれも確実とは言えないのが現状だ。
そして先日、アルゼンチンのConsejo Nacional de Investigaciones Cientificas y Tecnicas(CONICET)による新しい研究で、1990年代と比較して、現在ではすべての既知の種類のミツバチの4分の1が失われたという事が明らかになった。
この観測結果はハチの中で絶滅した種が出てきたという事を示している訳ではないが、野生の環境でハチが観察されにくくなっている事は間違いないものだという。
生物多様性研究所の受粉生態学グループの研究の筆頭著者であるエドゥアルド・ザッタラ氏は「他方から報告されるデータを共有することで、記録は指数関数的に増加していますが、報告されるミツバチの種の数は減少しています。まだミツバチたちに大変動が起きているわけではないでしょうが、野生のミツバチが正確に繁栄しているわけではないということは間違いないといえるでしょう」と述べている。
果たして、ミツバチはどこに消えてしまったのだろうか。
(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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