
未確認生物の代表格であるネッシー。スコットランドのネス湖に生息、昔から現代に至るまで目撃証言が絶えない生物でもある。
長い首を持っていると言われ、正体については古代の水棲爬虫類の生き残りからチョウザメ説まで、様々なものが存在していた。
2019年9月にニュージーランド・オタゴ大学の調査チームがネス湖の水中に含まれる生物のDNAの調査を行った結果、ネッシーの正体は大きく成長したウナギである可能性が高い、という結論を出した。
だが、それ以降もウナギでは説明の付かない目撃証言も報告されているため、未だに正体の特定には至っていない。
そんな中、元バージニア工科大学教授であるヘンリー・バウアー氏がネッシーの正体について興味深い見解を示して話題になっている。
彼によると、なんとネッシーの正体は古代のウミガメの一種であり、最終氷河期の終わりにネス湖に閉じ込められる結果となったものではないか、というのだ。
「ネス湖の怪物の行動パターンは、時折呼吸のためか水上に顔を出し、後は比較的長い間水中に潜っているというものです。これは現代も生息しているカメやウミガメの仲間と行動が似ています。もしネッシーがウミガメであったならば、ネス湖の低水温でも活動する能力があります。また、比較的長い首を有しているうえに、陸上で活動することも可能です」
なかなか興味深い説であるが、ネス湖のあるスコットランドのハイランド地方ではウミガメが目撃される頻度が低いため、この説について疑問視する人もいる。
だが、正体が明らかになっていない以上、これもまた魅力的な新たな仮説の一つとして考えるのも良いのではないだろうか。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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