トランプを救世主として崇めるQアノン!トランプ「ホラは宣伝方法」

画像©David Mark PIXABAY

 昨今、米大統領選関連でトランプ大統領を救世主として崇めるQアノンを中心に様々なフェイクニュースが出回っている。

 Qアノンはインターネット上で様々なデマ情報を拡散する組織で、FBIからはテロリスト認定されている。Qアノンは「トランプ大統領はディープステートと戦っている」と主張し、「嵐」(The Storm)と呼ばれる報復の日には、イルミナティメンバーが大量に逮捕されると信じている。

 Qアノンは2017年10月に「Q」というハンドルネームの人物によって、匿名画像掲示板の4chanに投稿された一連の書き込みがあった事に始まる。Qアノンの組織構造の実態は不明だが世界各国にグループがいて、我が国にも日本版Qアノングループがいる。

「Q」というのは、トランプ政権とその反対派に関する米国内の機密情報にアクセスできる「Qクリアランス」の権限を持つ政府高官という意味だ。

Stop The Steal, January 6, 2021 St. Paul, Minn.
Stop The Steal, January 6, 2021 St. Paul, Minn. / chaddavis.photography

①不正選挙疑惑

 米大統領選において「バイデン民主党が中国共産党と組んで不正選挙をしたのではないか」という陰謀論がQアノンにより拡散されたが、現在バイデン民主党が不正選挙を行ったというエビデンスは見付かっていない。不正選挙疑惑の発端は、期日前投票にトランプ大統領と比べ民主党が強い選挙区を中心に圧倒的にバイデン票が多かったこと。

 しかし、そもそも、期日前投票をしたのはバイデン派が多く、トランプ派は当日の選挙に行ったのだ。というのも、新型コロナに対する考え方で、トランプ派とバイデン派は見解が異なり、トランプ派は新型コロナを通常の風邪と考えマスクを嫌い当日投票の密を恐れない。しかし、バイデン派は新型コロナを恐れているので、投票所が密になるのを避ける為に期日前投票をした支持者が多かった。バイデン本人も期日前投票を勧め、トランプ大統領は当日投票所に行くよう勧めた。

 つまり、期日前投票がバイデン派が多いのは想定外の不思議な事態ではないのだ。百歩譲って、共和党政権下の米国内に、もし民主党が不正選挙をしていたとしたら、共和党も同じことが出来るだろう。




②銃殺された米国女性軍人は生きていた、というフェイクニュース

 1月6日米ワシントンの連邦議会にトランプ大統領支持者が乱入し警官隊の銃撃により西部カリフォルニア州の退役軍人アシュリー・バビットさん(35)が亡くなった。バビットさんは前日にツイッターに「何も私たちを止められない。24時間以内にワシントンに降り立つ。闇から光へ!」などと投稿するトランプ大統領の熱烈な支持者だった。

 しかし、Qアノンによると、バビットさんは生きていて、バビットさんはバイデン民主党がトランプ大統領の評判を落として暴動を止める為に雇った工作員(クライシスアクター)だという。

 インターネット・SNS上ではこのような映像が拡散された。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2869645723266664&id=100006637934209

 女性が銃殺された後に帽子を直している。トランプ支持者達はこの女性をバビットさんだと主張した。

 

 しかし、この映像の実態はGeorge Floydさん死亡事件のデモンストレーションをトランプ支持者らがワシントンDCの教会の階段上で行っているものである。撮影場所も異なり、女性はバビットさんでは無さそうだ。

 Qアノンがトランプを支持するのは政治思想の自由だが、命を失うほどトランプを支持したのに「バイデン民主党の工作員」と言われてはバビットさんも浮かばれない。陰謀論をでっちあげる為に亡くなった仲間まで売るのは人として卑劣な行為だ。

 尚、実際の銃撃の瞬間映像はこちらである。

米議事堂の暴動、銃殺された女性はトランプ支持者の退役軍人 撃たれた瞬間

③トランプ大統領はディープステートと戦っていない

 ディープステート=イルミナティ勢力の軍産複合体だ。しかし、トランプは軍産複合体とはむしろ仲良しのようで、中東に対しては特に攻撃的な外交政策をとった。

 オバマ政権下8年でドローン攻撃は1878回であったが、トランプ政権の最初の2年だけで、アフガニスタンやパキスタン、ソマリアなどで2243回も行われた。

 オバマ政権は大統領令13732により、民間人被害を避けるようにし、万が一民間人の死傷者が出た場合は報告書を作成し米国政府の責任を認め、負傷した民間人または殺害された民間人の家族に謝礼金払い含めたお悔やみを申し出ることを米国の関連機関に命じていた。

 しかし、トランプ政権では、標的を攻撃する判断での軍及びCIAの権限を強化する一方で、民間人殺害に関する報告義務を削除した。

 トランプ政権は、対IS(イスラム国)の軍事作戦として、イラクやシリアでの猛空爆を行ってきた。特に2017年は米軍主導の多国籍軍の空爆により、ほぼ毎日、民間人が死亡し、英NPO「AIRWARS」の集計及び調査によれば、一回の空爆で100人以上の民間人が殺されたという日もあるようだ。

 更に、トランプ大統領は格合意を離脱し、対イラン制裁を再開、2020年1月にはイラン革命防衛隊の指揮官ガセム・ソレイマニ氏を空爆で殺害した。米国イラン関係は一時期は開戦にもなりかねない状態で、現在も一触即発の対立が続いている。

 尚、バイデン次期米国大統領は核合意に復帰する意向だと主張していた。

 トランプ大統領は支持率を上げる度に度々陰謀論を利用してきた。トランプ大統領は自著「トランプ自伝―不動産王にビジネスを学ぶ」の中で、次のように述べている。

「宣伝の最後の仕上げははったりである。人びとの夢をかきたてるのだ。人は自分では大きく考えないかもしれないが、大きく考える人を見ると興奮する。だからある程度の誇張は望ましい。これ以上大きく、豪華で、素晴らしいものはない、と人びとは思いたいのだ。私はこれを真実の誇張と呼ぶ。これは罪のないホラであり、きわめて効果的な宣伝方法である」

と主張している。トランプは「ホラ」を肯定しているのだ。




Trump Tower
Trump Tower / amseaman

 実は、トランプ大統領は不動産王と呼ばれた時代からずっと炎上商法を繰り返していた。そして、政治の世界に踏み入れてからは、過激な発言を繰り返し陰謀論を利用することで、どちらかといえばで世の中に不満を持ち自分に自信が無い中産階級以下の白人労働者達などコアなサポーターの支持を獲得してきた。

 宗教研究者の中村圭志氏は2020年11月21日付の朝日新聞で、トランピズム(トランプ主義)について次のように分析する。

「トランプ現象は宗教に似ています。人々に救済を約束するのが宗教だとすれば、トランプ氏は、支持者たちにとっては救世主に近い期待を集める存在なのだと思います」

「トランプ氏には世界各地の神話に見られるトリックスター的な性格もあります。嘘をついたり、人を騙したりするけれども、結果的に人々に恩恵をもたらす。虚偽のツイートを連発しても支持者が離れないのは、トリックスターとして期待しているからかもしれません」

 陰謀論の中には勿論真実も多く存在するが、特に今の世の中に満足していなく自分に自信が無い人達に「自分は他の人達より賢い。優れている」「自分は覚醒した。選ばれた」という特別感・選民思想を受け付けてしまうという甘い罠を持つ。更に、「争う相手は悪魔だ。悪魔相手には暴力を使ってもいい」と考え、今回のような死者が出るほどの暴動が起きてしまったのだ。

 不安定な世の中ほどデマやフェイクニュースは増えるが、常に物事を多角的に考え、真逆なベクトルからも疑う、という姿勢が益々重要になってくるだろう。

深月ユリア
ポーランドの魔女とアイヌのシャーマンの血を受け継ぐ魔女占い師。ジャーナリスト、女優、ベリーダンサー、映画・イベントプロデューサーとしても活動

著書
あなたも霊視ができる本 」文芸社
世界の予言2.0 陰謀論を超えていけ キリストの再臨は人工知能とともに」明窓出版

Vol.294【光明的、神・仏と人々が寄り添った真実の歴史!必見です!平安時代の二人の救世主! 人間は邪なる魂の芽を持って生まれてくる!邪なる魂は宇宙空間に存在してはい

 

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