人類は数千年前から感染症に悩まされていた!進化遺伝学で紐解く歴史

2020年は新型コロナウイルス感染症に振り回された1年だった。新年2021年になっても日本では感染者数最多が報告されるなど、収束はまだ先のようだ。

一方で、昔から人々を苦しませてきた感染症の歴史にも注目が集まっている。

昨年のこと、カミュの「ペスト」がベストセラーになったのも記憶に新しい。感染症や伝染病の歴史は古く、古代エジプト等では既に天然痘等の感染症の記録が残されていたという。だが、人間がこれらの病気に悩まされていたのはもっと昔からだと考えられている。




ストックホルム大学の研究チームは、今から数千年前にシベリアに住んでいた人たちは、ペストによって何度も苦しめられてきた事が判明したと発表している。

進化遺伝学者のGülşah MerveKilinç氏とAnders Götherström氏が率いる研究チームによれば、シベリア東部から発掘された40人の人骨の残骸からDNAを抽出、うち2人からペストの原因となる細菌のDNAが発見されたという。1人は4400年前、もう1人は3800年前の人のものだった。

そこで古代シベリアに住んでいた人間のDNAを調べたところ、遺伝的多様性が約4700年から4400年前にかけて急激に減少していることを発見した。これはおそらく当時の人口が大幅に減少した結果とみられており、人々が多くなくなった背景にはペストの蔓延がある可能性が考えられるとしている。また、ペスト菌は古代シベリアに住んでいた人々が近隣の地域と交流するようになった後、外から持ち込まれたのではないかと考えられている。

ただし、ペスト菌のDNAが発見されたのはあくまで2人分でしかないため、サンプル数が少なく信頼性に欠けるという意見もある。今後更なる研究の結果、我々人類と感染症の歴史が明らかになっていくのかもしれない。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©chris s PIXABAY

 

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