画像©古都奈 猿島

 昨年から世間を騒がせたコロナ禍が明けることなく、とうとう新年を迎えてしまい初詣に未だ行けていない人々が今年は多いのではないだろうか。

 今回はそんな人のためにも、記事を読んだだけで初詣気分になって頂けたら幸いである。

「仮面ライダー」の撮影でショッカーの基地にされた無人島をご存じであろうか。猿島(神奈川県横須賀市)というなんとも神秘的な島である。

 撮影のロケ地に使われることが多いこの島は、第二次世界大戦まで旧陸・海軍の要塞であった。結局戦地にならずに済んだが、未だにその痕跡が保管されており観光地としても親しまれている。

 国史跡としてだけでなく、この島には数々の伝説が残されている。猿島という地名の由来には古い歴史がある。

 日蓮上人が1253(建長5)年に、鎌倉に向かって航海していた時に船が難破しかけた。日蓮がお題目を唱えたら、船底に空いた穴が塞がり浸水が止まった。漂着した島に現われた白い猿の指示した方角に、再び出航したら三浦半島に着いた。

 このことからその島は、猿島と呼ばれるようになったそうだ。日蓮が漂着した時に避難したと云われる洞窟には、古代住居跡もあり現在は立ち入り禁止となっている。




 三浦半島で日蓮を待っていた石渡左衛門尉は、磯辺から海水に入り日蓮を背負い陸に上がるのを手伝った。その時に左衛門尉がサザエで怪我をしたので、日蓮はお題目を唱えサザエの角がなくなったと云われている。

 さらに驚くことに船底にはアワビが吸い付いていた。船を難破から助けてくれたアワビと、角が取れたサザエは龍本寺にて重宝されているようだ。

 左衛門尉から手渡されたおむすびを日蓮が落としてしまい、息を吹きかけて砂を一掃してしまったことから米が浜という地名ができたとも云われている。


画像©古都奈 砲台跡

 猿島には大蛇にまつわる伝説もいくつか残っている。

 印旛沼(千葉県)の主であった八千巻大蛇(はちまきおろち)が、霞ヶ浦(茨城県)まで竜宮見物に行く途中だった東京湾の主である大法螺貝と大喧嘩し、投げ飛ばされてこの島ができたと云う伝説もある。




 大蛇が飛ばされた伝説はまだある。

 かつての猿島は豊島(としま)と呼ばれ、他の小島も合わせて十嶋大明神(とじまだいみょうじん)として崇められ、猿島全体が春日神社の境内であった。大漁祈願や海の安全・家内安全などの御利益があるとされていた。

 毎年7月下旬の大祭前後に大蛇が鹿野山(千葉県)から泳いできて、洞窟(おそらく日蓮洞窟)に籠もり守護神となっていた。だが罰当たりなことに、砲台ができ、試し撃ちされ大蛇と思われる黒い物体が鹿野山へ飛んでいったそうだ。目撃した者もいたとか。 

 それから1884(明治17)年に、春日神社が三浦半島に遷されてからは二度と大蛇が現われることはなくなったと云う。なんとも切ない話である。

 猿島の洞窟は江ノ島(神奈川県藤沢市)の洞窟と繋がっているとも云われている。深沢(神奈川県鎌倉市)の湖に棲んでいた五頭龍に仕えていた龍達が、江ノ島湧出に驚いて逃げそのうち1匹は猿島に逃げたとも伝えられている。


画像©古都奈 愛のトンネル

 カップルや夫婦にとって嬉しいパワースポットまである!!日本では2番目に古いとされるレンガ造りの洋式トンネルがあり、要塞の中枢に造られた通路であった。

 今では薄暗闇の中、男女が自然に手を繋ぐことから「愛のトンネル」と呼ばれている。デートスポットとしてもロマンチックである。

 要塞跡が残された島の景観は、「天空の城ラピュタ」の世界観とも似ていると話題にされている。1日で島中冒険でき、釣りやバーベキューも楽しめる。レジャーを楽しみながら運気も上がりそうである!

(ふりーらいたー古都奈)
写真 2020年9月21日撮影

参考サイト
龍鱗 猿島に渡る竜の話
猿島のガイドを続けて10年 横須賀市認定・猿島公園専門ガイド協会 猿島の伝説
無人島・猿島INFO mondi!!【800年の歴史が眠る神秘の島】マンガで分かる!超ざっくり振り返る「無人島・猿島」の歴史
無人島・猿島INFO mondi!!【無人島で初詣!?】昔、猿島ぜんぶが神社だったから実は超縁起が良い件。

 

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