クリスマスに家々を尋ねる馬の怪物「マリロイド(Mari Lwyd)」

画像©ウィキペディアより引用

本日25日はクリスマス。前日のイブの夜にはサンタクロースがトナカイのソリで子どもたちにプレゼントを配るとされているが、世界に目を向けると恐ろしいものが訪れる地域もあるようだ。

ドイツ等では赤い衣装の普通のサンタクロースとともに、ぼろをまとった「黒いサンタクロース」が現れるという。いい子には普通のサンタクロースがお菓子などのプレゼントをくれるのだが、悪い子には黒いサンタクロースから石炭や小さなジャガイモといったもらっても嬉しくないプレゼントが手渡されたり、ムチでたたかれて懲らしめられるとされていた。これは日本に伝わる「なまはげ」のようなものと見ても良いだろう。

一方でサンタクロースどころか人の姿すらしていない化け物が訪れる地域もある。イギリスのサウスウェールズ地方には「マリロイド(Mari Lwyd)」という化け物の一団が出現するという。全身が白いシーツで覆われ、クリスマスらしくモールやリボンで飾り立てられているのだが、頭部は馬の骸骨という非常に恐ろしい姿をしている。




そんな奇妙な怪物を引き連れた4〜7人の一団が家々を練り歩き、家人と互いに詩を詠みあって勝負し、勝つと一団は家の中に招き入れられてクリスマスのごちそうを振る舞われるという。

「マリロイド(Mari Lwyd)」は「聖母マリア」を意味する単語だそうだが、「骨の馬」はサムハイン祭などのキリスト教以前の信仰に由来するもので、来年の豊穣を約束する存在でもあった。

そのため、キリスト教以前の信仰や伝統行事が排他されず残ったものではないかと考えられている。つまり、クリスマスだけではなく他の行事や年末年始の期間はずっと現れたりと地域によって出る時期も違うという。

なお、この奇妙な風習は20世紀初頭には一部地域を除いてほとんど廃れてしまっていたそうなのだが、1970年代に文献などで紹介されて注目を集め、再開されるようになったという経緯がある。昔ながらの風習が再度注目を集め、現代でも受け継がれていくのは非常に興味深いことであると言えるだろう。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

 

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