未解決殺人事件「ゾディアック」犯人が残した暗号、50年ぶりに解読

アメリカで有名な未解決殺人事件の一つが「ゾディアック」事件である。

1960~1970年代にかけてカリフォルニア州北部で発生、住民を恐怖に陥れた連続殺人事件で、サンフランシスコのベイエリアでは少なくとも5件の殺人と数件の殺人未遂が行われたとみられている。

通称「ゾディアック(日本語訳:黄道帯)」と呼ばれた犯人は、奇妙な暗号や犯行声明を残したことでも知られている。有名なものが米紙サンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)に1969年11月に届いた「340暗号文」で、340の暗号や記号が17行にわたって並べられているというものだ。

非常に複雑な暗号で50年近く謎のままだったのだが、この暗号がついに解けた、という発表がされたのだ。

実はゾディアックは同年9月にも新聞各社に暗号のメッセージを送っている。こちらはまだ単純な暗号であり、地元の学校の先生と彼の妻によって解読され、「殺人のが好きだ。ものすごく楽しいからだ」という内容であり、来世で自身に仕える奴隷を集めているという趣旨が読み取れるものだった。




永らく謎だった340暗号の解読に成功したのはアメリカのウェブデザイナー、デービッド・オランチャク(David Oranchak)氏である。

彼は2006年から3さまざまなコンピュータープログラムを駆使し、解読作業に取り組んできた。オランチャク氏は自身のYouTubeチャンネルで暗号文の解読方法を配信している。それによると、左上の角から下に1列、右に2文字進みながら対角線沿いに読む。一番下の列に達したら、対角の左上に戻って同じように読み進めるというもので、1950年代に米軍が使用していた暗号化マニュアルによく登場するものだという。

肝心の暗号は自慢話や当局への反抗的な言葉が含まれていたが、犯行動機や犯人の身元を示す手掛かりはなかった。

むしろ「私を捕まえるのを大いに楽しんでくれていることを願っている」と挑発するような内容で、「ガス室送りは恐れていない。すぐにでもパラダイス(解読されたつづりはparadiceだが、実際はparadise)に連れて行ってくれるから。今なら私のために働いてくれる奴隷の数も足りている」と死刑さえ軽視する文面であった。

FBIはこの解読結果を認めており、広報担当のキャメロン・ポーラン氏は「ゾディアック事件は、FBIサンフランシスコ部門と地元の法執行機関が今も捜査を継続中です。捜査の性質のため、そして犠牲者とその家族への敬意から、現時点ではこれ以上のコメントはできません」と語っている。

(田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

 

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