
自然破壊や立ち退きなど、大規模な工事への反対運動はどこの国でも起きる事だが、イギリスでは少し変わった反対運動が起きている。
イギリス南部・ソールズベリーに建つ謎めいた巨石遺跡、ストーンヘンジにて、多数のケルトのドルイドが集結。ストーンヘンジの付近で行われている大規模な道路工事に反対するとして、大規模な反対運動を行っているのだ。
ガーディアン紙の報道によれば、ストーンヘンジの近くに24億ポンドかけてA303トンネルの建造計画が上がっており、今週中に議会で承認される可能性があるという。この工事はロンドンからイングランド西部方面へ発生する交通渋滞を緩和するために計画されたもので、バイパスとトンネル工事を含むものとなっている。
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Controversial Stonehenge tunnel gets go-ahead – Rebecca Williams
しかし、大規模な工事を必要とするため、工事現場の周囲にあるストーンヘンジをはじめとする古代の遺跡や、歴史的な建造物に悪い影響が出る可能性が高いとして、高速道路の建造に携わる各社に対し考古学者やナチュラリスト、そしてケルトのドルイド僧らが反対運動を行っているという。
ストーンヘンジは太陽崇拝の祭祀場、古代の天文台、ケルト民族のドルイド教徒の礼拝堂など、様々な説が出てきているが、現在でもドルイドたちは夏至の日にこの場で夏至祭を行っており、重要な聖地の一つとしている。そんな彼らからすると、ストーンヘンジに工事の悪影響が出るという事は堪え難いことなのだろう。
工事と反対運動がどうなるのか、イギリス国民の注目が集まっている。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©Howard Walsh PIXABAY