実は錬金術師による詐欺の小道具だった?ヴォイニッチ写本の謎

誰もが読むことができなかった奇妙な言語と絵で埋め尽くされた、謎の書籍「ヴォイニッチ写本」。

作成は15世紀頃と考えられており、裸の女性や動植物(実在のものから想像上のものまで)、そして今まで誰も解読に成功していない謎の文字で書かれている。文字はヘブライ語に多少似ているが左から右に書かれており、ヘブライ語のように右から左には書かれていない。

またこの文章は、それが実際の言語であり、言語を模倣しただけではないと考えられている。ランダムな記号の集合ではなく、研究者らを納得させるだけの言語記述要素も含めて構成されているという。しかし、何の言語なのかはこれまで解っておらず、エイリアンの書物や全てが巧妙な創作だったとする意見まで出てきていた。




そんな中、イギリスのTVチャンネルQuestが「ヴォイニッチ写本の解読に挑む」内容の特番を放送して話題になっている。

番組中では、ヴォイニッチ写本について記したルドルフ二世の書簡を紹介。彼は手紙の中で、この書物が哲学者にして科学者のロジャー・ベーコンによるものであると触れていた。ベーコンはアラビア科学を学んでいたが、その学術的興味は錬金術の方に向いていたという。ベーコンが得た錬金術の秘術を暗号で書き記したものがヴォイニッチ写本の正体であるという仮説が立てられたのだ。

しかしこの仮説は、暗号解読ソフトウェアによる解析の結果一定の文節が識別できない、構文を成していないとして否定されることになった。

番組中で、暗号研究者のゴードン・ラグ氏はヴォイニッチ写本の内容について「実際には内容の無いもので、錬金術と関連づけて皇帝陛下から多額の資金を得るために造られた詐欺の小道具だったのではないか」と語る。

では誰が造ったのかというと、ジョン・ディーとエドワード・ケリーの二人ではないかという。ジョン・ディーはイギリスの錬金術師であり、エドワード・ケリーは彼の助手を務めていた人物だ。二人がルドルフ2世に自分たちの実力を売り込むためにヴォイニッチ写本を利用したが、錬金術によって大量の金を生み出すことはできず、エドワード・ケリーはルドルフ2世に疑われて投獄、後に死亡することになってしまう。

一見納得がいきそうな流れだが、ヴォイニッチ写本を放射性炭素年代測定にかけたところ、95%の信頼度で1404~1438年につくられたものと判明。ジョン・ディーやルドルフ2世の年代よりさらに100年古いものだという事が判明したのである。

果たして、この写本は何のために作られたものなのか。調べれば調べるほど謎の深まるヴォイニッチ写本の解読は、未だに成功していない。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©ウィキペディアより引用

 

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