推定5億年前「テキサス州・ロンドンのハンマー化石」の真相

昨日のこと、アトラスではテキサス州で発見された奇妙な化石について報告した。石灰岩の中に貝の化石と共に金槌がそのまま封じ込められた、「5億年前のハンマーの化石」だ。

この化石は1930年代にテキサス州レッドクリークのロンドン市にて発見されたもので、小川の崖から崩れ落ちたものだと考えられている。表面に付いた化石や周囲の地層から、約5億年前のオルドビス紀に化石になったものという説が出てきていた。

もし浅い層から落ちてきたものだったとしても1億2500年前の白亜紀のものとなるため、やはり恐竜のいる時代から地球上に存在したハンマーということになる。また、ハンマーは成分分析の結果2%の塩素が含まれており、塩素を含む合金は現代でも作る事ができないため、「優れた技術を持つ地球外知的生命体が古代の地球を訪れ、ハンマーを落としたのではないか」という説が生まれていた。

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古代エイリアンの落とし物「テキサス州・ロンドンのハンマーの化石」

さて、このハンマーの化石は話題になった後に多くの人々によって研究・分析される結果となった。

その後、ハンマー自体の放射性炭素年代測定が何度か行われたのだが、その結果一番古くて「現代から700年前」という鑑定結果が出たのである。かなり古い物であるが、有史以前よりはだいぶ近い時代のものであるという事になったのだ。

また、一部の専門家からハンマーの形状が1800年代後半にテキサス地域で製造されたものと似ている、という報告が寄せられた。

そして最終的に、NCSE(米国国立科学教育センター)の研究者であるジョン・コール氏が問題のハンマーの化石について、「コンクリーション」という現象で岩の中にハンマーが取り込まれたにすぎないという結論を出した。




ハンマーの取り込まれていた石灰岩は非常に溶けやすく、また酸化した鉄の周囲にミネラルが作用して、物体の周囲に硬化した鉱物の塊を形成する事がある。この現象が起きたため、ハンマーが化石のように岩の中に取り込まれてしまったというのだ。

また、ハンマーの鉄部分に塩素が含まれていたのも、コンクリーションによる化学反応のためとみられている。ハンマー自体も19世紀にこの地で働いていた鉱山労働者の落とし物にすぎなかったのだ。

そんなハンマーがなぜ注目を集めたのかというと、「生物は進化ではなく、神によって創られた」と主張する創造論者のカールE.ボー氏が1983年にこの「ハンマーの化石」を得た事による。彼はこの化石こそが聖書で語られるノアの箱船が造られる前に存在したハンマーであり、創造論が正しい事を示す物的証拠であると大々的に宣伝したため、一気に論争を巻き起こしたのだ。

アメリカでは現代でも一定数の想像論者がいる。もしかしたら、また第二、第三の「創造主のハンマーの化石」が出てくるのかもしれない。

(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像&動画©Data1B4 YouTube

 

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