
現存する地球最大の生物はシロナガスクジラとされている。まれに30メートルを超える巨体に成長するものもあるそうで、その大きさは10階建てのマンションに匹敵するというから相当な規模である事が解るだろう。
そんなシロナガスクジラの巨大さを示す画像がネットで注目を集めた。上の写真はヘリコプターで空撮されたものだそうだが、海にかかる鉄橋の下を親子のシロナガスクジラが泳いでいく様子が捉えられている。しかし、その大きさは橋脚の間よりもかなり大きい。100~200メートルは軽く超えるものとなっている。
世界最大の生物はここまで大きく成長するのか、と思いそうになるが、さすがにシロナガスクジラもここまで大きく成長しない。それでは、この写真に写っている生物は何なのか。
実は、海には世界最大クラスの未確認生物が生息していると言われている。その名は「Bloop(ブループ)」、海中でキャッチされた音から名付けられたものである。
1997年、米軍海洋気象台の音響監視システムSOSUSが南米チリ西方1750キロの沖合、水深は4000メートルもある深海から響いてきたある音をキャッチした。その音は不気味な低いうなり声に、生物が息継ぎをする際に発せられるような音が含まれていたという。
何らかの爆発や海底火山の噴火などの可能性が考えられたため、軍がすぐに調査に当たったが、正体は不明なままだった。氷山の崩れる音とする見方が強かったが、シロナガスクジラの鳴き声に近かったという意見も出ていた。なお、鳴き声から導きだされた大きさは約100メートル。まさしく写真に写っている生物並みの大きさとなる。
しかし、当然と言えば当然なのだが、この超巨大クジラの写真は合成にすぎなかった。
デジタルアーティストのUmutReçber氏が2019年7月26日にインスタグラムに投稿したもので、別々の画像を使用して1枚の画像に仕立て上げたものだったのだ。上にある投稿には使用画像の詳細が記されている。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©umutrecberart