旅行者に毒を盛って殺害!「クロンベルク旅館」と「13人の幽霊」

宿泊客を次々と手にかけていくホテルの支配人・・・という設定はミステリーやホラー作品でありがちの設定だが、実際にそんな恐ろしいホテルがあったとしたらどうだろう。

20世紀初頭、ハンガリーには訪れる客を毒でもてなして殺害し、金を奪っていた恐ろしい宿があった。記録によれば、ハンガリーの小村ティサクルトにてラツィオ・クロンベルクとスシー・クロンベルクの夫妻は小さな宿を経営していた。

家計は芳しくなく、長男は9歳の頃に家を飛び出し、長女もまた家を出て売春婦になり、残る2人の息子は戦死してしまった。夫婦の宿は第二次世界大戦のあおりを受けて利用客も減り、1919年には自分たちが食べていくだけの収入もなくなってしまった。




そこで夫のラツィオは家の裏に広がる森の中に深さ1.8メートルの穴を掘り、石灰を敷いた。スシーは森に出るオオカミを駆除すると言って毒薬のストリキニーネを購入。宿泊客の食事に混ぜて毒殺し、金品を奪うようになった。

1922年8月14日、一人の男が夫婦の宿を訪れた。30台の男は周辺の土地を購入するためにやってきたと言い、大金を持参していた。男性はいっさい名乗らなかったが、夫妻に対してとてもフレンドリーに接しており、また2週間もの長期滞在者であったため、二人もこの男性に対しては情がわいてしまった。

しかし、宿を経営するためには男性の持っている金が必要だった。

そして彼もある日、ディナーの時に殺されてしまった。夫婦は男性の客室で金品をあさっていたが、その最中にとんでもないものを見つけてしまう。それは幼い子どもたちと夫婦が一緒に並んだ家族写真だった。




そして、身分証にあった名前は、9歳で家出した長男の名前だった。商売で成功した自分たちの長男が田舎に帰ってきたのを、知らずに殺害してしまっていたのだ。

今になって深く後悔したクロンベルク夫妻は、息子の死体の残る食堂に赴き、自分たちもストリキニーネ入りのワインを飲んだ。村人たちが夫婦と息子の死体を発見したのは、それから3日後のことだった。

その後、この物件を買おうとした人が何人も現れたが、皆夜になると毒で亡くなった13人の幽霊を目撃し、恐れをなして逃げてしまった。旅館は廃屋となってしまったが、その後も幽霊の噂は流れ続け、1980年9月23日に焼け落ちるまで続いたという。

(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©GOKALP ISCAN PIXABAY

 

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