座ると死ぬバスビーズチェアの伝説 真実なのか、それともホラ話…

幽霊や妖精の伝説が今も息づくイギリスには、「座ると呪われる」という有名な椅子がある。

イングランドのノースヨークシャー州の小さな村にて、2013年よりサークス博物館にて展示されている椅子がバズビーズチェアだ。

「座ると呪われる」「座った者は死ぬ」と言われているため、誰も座れないように壁の高いところに打ち付けられている。

名前の由来になったトマス・バズビーは18世紀の人物で、妻の父親を殺したかどでサンドハットンの交差点にて絞首刑になった。以後、バスビーの幽霊は彼が処刑された現場に出没し、その隣に建つパブがバスビーストゥープ・インに名前を変えるほど有名な心霊スポットとなった。

バズビーズチェアはこのバスビーストゥープ・インに遺されていた椅子だった。もともとはバズビーが愛用していた椅子で、彼が処刑され家財が処分された後にパブに売却されたものだった。

処刑されてもなお幽霊として出てくる人物の椅子と言うことで、何人もの人物が肝試しで椅子に座ったが、その後座った人々が皆急死したということで、「呪われた椅子」と呼ばれるようになったのだ。




有名な逸話は幾つかあり、1894年に煙突掃除人がこの椅子に座った翌朝、バスビーが吊られた場所の近くで首を吊った状態で亡くなっているのが発見されたという。また、第二次世界大戦中に、近くの軍事基地からカナダの飛行士たちがパブを訪れ、何人かが肝試しで椅子に座った。しかし、彼らは爆撃任務から戻ることはなかったという。

さらに1967年にも2人の王立空軍パイロットが椅子に座り、後日車を運転している最中に木に衝突して死亡。その数年後、2人の大工が肝試しと称して椅子に座って、数時間以内に1人が屋根から落ちて死んだという。1970年代に入っても肝試しの結果命を落とす人が増えたため、1978年には教会によって「悪霊の憑いた椅子」と認定されたのである。

しかし、これらの逸話は本当なのだろうか。

歴史家のウィリアム・グレインジ氏の調査によれば、煙突掃除人の死については司法調査によって自殺だと明らかになったとしている。もう1人の歴史家のアダム・ボウェット博士は、この椅子がポール旋盤を用いて1840年に作られたCaistorスタイルの椅子であり、バズビーが死んだと言われている年から138年後に作られたものであることを突き止めたのである。

また、サースク博物館の学芸員であるクーパー・ハーディング氏は、バズビーが処刑された1702年の記録が失われていることに言及、そもそもバスビーの処刑自体詳細が明らかになっていないとしている。

座った人が死ぬ呪われたバズビーズチェア、その真実は単なる偶然の産物でしかなかったのかもしれない。

(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

 

関連記事

最近の投稿

ページ上部へ戻る