
我々の太陽系とは別の銀河から飛来した小惑星「オウムアムア」。葉巻型をした小惑星で現在は既に太陽系からも遠く離れたところへ飛んでいってしまっているが、現在もこの奇妙な天体に関する研究は継続して行われている。
これまでにない動きを見せた天体であったため、オウムアムアがどのような天体なのか仮説も多数上げられていた。
彗星、小惑星、水素氷山、さらにはエイリアンの宇宙船など様々な説が出てきたが、いずれも反論が出てくるなどしているため、未だに結論は出ていない。
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そんなオウムアムアの正体について、また新たな仮説が登場した。
ノルウェーのオスロ大学の天文学者ジェーン・ルー氏らの研究によれば、オウムアムアの正体は「ダストバニー(Dust bunny)」である可能性が高いとのことである。「ダストバニー(Dust bunny)」とは、海外のスラングで家具の裏やソファの下などにたまる綿埃のことだ。
小惑星のオウムアムアがどうして綿埃の塊になるのか、彼女らによれば「岩の塊が彗星の核を破って塵とガスを引き付けたことによってオウムアムアが形成された可能性がある」という。
元の彗星の動きが遅く、重力が弱かったため様々な塵やガスを引き寄せたことでオウムアムアの属していた太陽系から逃れる物質の分離を促進した可能性があるという。その後、太陽放射によって宇宙を進み我々の太陽系に到達したと考えられるそうだ。
しかし、この説もあくまで仮説にすぎないため、これらの天体の起源を裏付けるためにも今後も地球にやってくる星間物質を探し、分析していければ、と研究チームは語っている。
(飯山俊樹 山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©European Southern Observatory