【子役残酷物語】子供に薬物投与?身勝手な拝金主義の親を憐れむ

洋の東西を問わず、演劇と映画・ドラマの世界には、必ず子役というものが存在する。

厳密な定義はないのだが、年齢としては幼稚園・保育園児から義務教育中の中学生までがそう呼ばれる。大人の俳優と違い、子役は扱いが難しいため(義務気養育の履行や労働時間の規制、また未成年であるために保護者の付きそいが必要)多くは子役専門のプロダクションに所属することとなる。

この子役専門のプロダクションというものは、芸能界でもかなり特異なものである。

その第一が、多くの事務所は所属するための所属料としてこの子役たちから毎月結構な額の金を徴収している。前回のグラドルの記事でも書いたが、仕事をして報酬をもらうのが職業であり、その意味では金銭を払って仕事をさせてもらうというのは職業とは呼びがたい。

所属をすることで、子役のオーディション情報と資格をもらい、オーディションに通れば、めでたく仕事にありつけるという仕組みである。

なのだが、実際にはそうならないことも多いのだ。




これは私が直接見た例なのだが、その大手子役事務所は、所属の子役に(つまり親に)オーディション情報をあまりながさなかった。

なぜか……。

親の多くは子供を芸能界で成功させたいと思っているステージママ&ステージパパである。事務所側はそのステージママ、パパに付き合って、たくさんのオーディションを受けるのは面倒くさい。

なによりも、オーディションなんかに受かってもらわなくても、所属料をとっているのだからそれだけで事務所は儲けになっている。だから、所属の子役にはヘンに売れてもらったりしないほうが、いいというわけなのだ。

子供のために必死になっている親たちこそいい面の皮だが、それでも中には売れる子役の子が出てくる。子供と動物は当たれば大きいという芸能界の定説があるが、子役の世界の悲劇は、まさに爆発的に売れたときにはじまることが多いのだ。

一般的によく聞く話は、売れて大きな金が入ってきてしまったために、親兄弟が舞い上がってしまい、その後ブームが終わってしまった後に、落ちぶれたりして当の子役ともども一家が経済的にも社会的にもヒドイこととなったというものである。

「そんなのはまだマシなほうです」

そう教えてくれたのは、映画の世界で子役が出演した作品をいくつか手掛けた監督である。

「これは業界でもタブーになっている怖い話なんだけれど、私が直接見聞きしてもいることなんですよ。今からだいぶ前のことだけれど、一世を風靡した大人気の女の子の子役がいました。名前を言えばみんな知っていますよ。その子が小学生で主演をつとめたある特撮映画の撮影中、スタジオの中で突然奇声を発して暴れはじめたんです。何が起こったのかだれもわからず、現場はパニックになってしまいました」

 まあ、それはそうでしょうね。相手が大人でも驚きますけれど、子役ですものね。

「慌てて、ステージママである母親とスタッフで取り押さえたんですが、病院には搬送されませんでした。後日判ったことなんですが、これは薬物使用のための発作だったんです」

 薬物?…小学生にですか?……まさか、覚せい剤とか?




「ある意味覚せい剤のほうが始末がよかったのかもしれません。この子にたいして母親が、成長抑制剤を使っていたのです」

 なんですか? 成長抑制剤て? 
 
「成長ホルモンの一つである、脳下垂体ホルモンの異常分泌によっておこる、巨人症という病気があります。異常に身長が伸びてしまうもので。その治療薬として、脳下垂体ホルモンの分泌を抑え込む薬です。これを健康な人間、それも子供に投与をしていたのです」

 ちょっと待ってください、それって違法にですか?

「当たり前です。母親とプロダクションが、その手の仕事に手を染める医者に頼んで注射をしていたんです」

 なんでまた。

「彼女。子役のほうね。は、あまりに売れすぎたんです。すると、ドラマのギャラと特にCMの出演料が跳ね上がり、莫大な金額が親とプロダクションに転がりこんだんです。だけどね。所詮は子役で小さいうちだから金になるんですよ。大人になってしまえば、その商品価値はゼロになってしまう。彼女が小学校の高学年になったとき、身長が伸び始めたんです。当たり前です。だけど、金の亡者になってしまった母親とプロダクションは、その商品価値の寿命を出来るだけ引き伸ばそうと考えた。つまり、女の子が大人にならなければ金を儲けつづけられるとね」

 それで身長が伸びるのを止める成長抑制剤を違法に使用したんですか?

「ええ、だけども、このホルモンのコントロールはとても難しいもので、彼女はその副作用で錯乱を起こしてしまったんです。ただことが錯乱だけならば、まだよかったんですが、無理に成長を止めたんで彼女は今でも体が小さいままになってしまったんです。さすがにプロダクションも親もマズいと思って、遂には薬の使用は止めたんですが、時を逸してしまったようです。ただね、彼女はそれでもまだマシな部類で、もっと昔にあった例では完全に小人の状態、つまり身体障害者になってしまった子もいたんですよ。ひどい話です」

にわかに我が耳を疑う話であるが、こういった事例は、この腐りきった芸能界ではいまだに連綿と続いていることでもあるんだそうな。

今回は胸が悪くなるようなとても嫌な話であった。

(ヴァールハルト及部 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

【著者紹介:ヴァールハルト及部 1968年 横浜市出身 大学卒業後サラリーマン生活を経て、フリーランスとして、映画・ショービジネス界で仕事をしている。芸能界ウォッチーでもある。】

画像©carmen camacho PIXABAY

 

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