
白銀の世界、という言葉の通り、雪と氷の世界は何にも染まらない白い世界が広がっているもの…だが、アルプス山脈にて「ピンク色に染まる雪」が確認されて話題になっている。
こちらはアルプス山脈のうちイタリア側に存在するプレセナ氷河で確認されたものである。
確かに黒い岩の上にかかる雪はうっすらとピンク色に染まっている。人為的なものではなく、自然な色のようだ。果たして、このピンク色の正体は何なのだろうか。どのような原理で雪がこのような色に染まってしまったのだろうか。
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See why pink snow in Italy is concerning scientists
雪がピンク色に染まった原因について、イタリアの国立研究評議会のビアジオ・ディマウロ氏は、「以前グリーンランドで見られた藻類の繁殖によるもの」だという結論を出している。
この藻類、Ancylonema nordenskioeldiiは中緯度では春と夏の期間に発生するもので、人体に害を及ぼしたりはしないとのこと。しかし、藻が生えている氷は通常の氷より多くの熱を吸収してしまうため、通常の氷より溶ける速度が早くなってしまうとのこと。
地球温暖化の影響により、氷河や永久凍土、万年雪が溶ける速度が早くなっている事はよく知られているが、今回の藻の繁茂は溶解の速度を余計に早めてしまうため、注意が必要とのことだ。
(加藤史規 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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