
これまでネス湖ではネッシーの写真といわれているものは多く撮影されている。湖から首を出している有名な「外科医の写真」をはじめとする、波の間からコブらしきものが出てきているものや、巨大な体と長い首が写っているもの、水中カメラが捉えていたものなど枚挙にいとまがない。
しかし、「外科医の写真」がそうであったように、模型を用いたフェイクや別のものをネッシーと解釈したものが大半のようである。
さて、何度も使いまわしたような粗い写真画像しか存在しなかった大昔ならともかく、現代はカメラやスマートフォンの進化でかなり鮮明な画像が撮影出来るようになっている。遠目にぼんやりと確認するしかなかった未確認生物の姿をもっとしっかりと捉えられそうなものだが、不思議とはっきりと姿を捉えた画像は少ない。
だが、じつは昨年9月に非常に鮮明なネス湖のネッシーの姿を捉えた!?写真が撮影されていた事が判明した。
まずは下の画像を確認してみてほしい。波打つ湖から大きな茶褐色の物体が姿を現し、波を立てて泳いでいく様子がはっきりと捉えられている。「外科医の写真」は周囲の波に比べてネッシーとされる生物の首が異様に小さく、当時から懐疑的な目で見られていたものだった。
Steve Challice insists he caught pictures of a 'big fish' on his camera?https://t.co/K6iKEyG2KY
— The Daily Record (@Daily_Record) June 22, 2020
しかし今回の写真の生物は、波と比較してもかなりの大きさがある事が判る。また、背中にまだら模様があることなどがはっきりと見て取れるものとなっている。
この写真はサウサンプトン在住の男性スティーブ・チャリス氏が、昨年9月に休暇でスコットランドのアーカート城を訪れた際に撮影したものだという。
最初は湖の中から何かが出てくるような波が立ったため、カメラを構えて連写を試みたのだそうだ。すると、彼の前に奇妙な生物が姿を現し、再び水中へと姿を消していったのだそうだ。
チャリス氏は自身の目撃したものについて「正直言ってまぐれでした。写真を撮影してからしばらく湖を見ていましたが、もう生物は姿を見せませんでした」と語っている。
果たして、この生物は何なのか。
多くの人からはネッシーを捉えたものだという感想が寄せられているが、湖に住む大きなナマズではないかという説も出あるようだ。また、長年ネッシーに関する研究を行っているLoch Ness Mystery blogのローランド・ワトソン氏を含む人々からは、生物と湖の彩度に違いがあり、また水との境界にぼやけた箇所が存在することから、写真をPhotoshopで加工したものではないかという懐疑的な見方をしている。
撮影者の男性もネッシーと信じている訳ではなく「ナマズだった可能性が高いかもしれない」と述べているそうで、今のところ正体は不明としか言いようがないものとなっている。
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©くぽ丸 photoAC