高野山合宿で出会った、水を欲しがる中年男の幽霊

投稿  Sさん

私が大学生の時、夏休みにゼミのみんなで高野山に1泊2日で合宿に行きました。私は女子大でしたので、引率者の教授以外は全員、女子でした。

女人峠を登りながら、教授が、「高野山には天狗がいてはるんや。」などという話を聞いたりしていました。私は半信半疑ながら、「本当に天狗がいたらいいなぁ。」と思いながら歩いたものでした。

宿は、お寺の宿坊でした。夜は精進料理を食べて、部屋に帰ると、誰かが持ち込んだ焼酎などが隠してあった袋から出てきて、女子大生の楽しい酒盛りが始まりました。

「誰やのん〜お酒なんか持ち込んで〜。」と言いつつ、私も楽しく騒いでおりました。




夜の11時も過ぎたので、みんなはまだ盛り上がっているけど、私はそろそろ歯を磨いて顔を洗っておこうと、部屋を出てすぐのところにある洗面所に行きました。

その洗面所は、タイルでできていて、細長い形の水槽に、沢の水を引いてきて、貯めておくタイプのもので、柄杓で金だらいに水を溜めて顔を洗うものでした。人が5〜6人並んで洗面できる長さがありました。

歯を磨いていた私が、ふと、洗面所の隣にある使用禁止のトイレのドアの方を見ますと、中年のおじさんが立っているのです。 

「あれ?なんでおじさんがそんなところに?」と思ってよく見ると、生きている感じではなくて、少し透き通っているのです。

酔っていたので、怖いとも思わず、「おっちゃん、そこで何してるのん?」と心の中で思いました。

すると、「喉が乾いて成仏できないので、水をかけてほしい。」と言っている気がしました。

それで、可哀想になって、その辺にある金だらいを裏向けにして何枚か重ね、五重の塔みたいなのにして、上から水をザブザブかけました。




ザブザブかけていると、ゼミの仲間がやってきて、「○○ちゃん何してるの?」と聞くので、「そこに立ってるおじさんが、喉渇いて成仏でけへんって言うてるねん。」と、答えました。

ゼミの仲間は、そのまま部屋に入って行き、今度は数人の仲間たちを連れて戻ってきました。

それで私は、みんなに引っ張られて部屋に連れ戻されました。

そこからが大変でした。

私は酔っていて、何も怖くないのですが、若い女子大生にはショックが大きく、失神してしまう子もいたし、私に般若心経を唱えてくれるのだけど、何度も最初に戻ってしまって最後まで行かなかったりして焦る子やら…

結局、翌日は、5時に起きてお勤めをする予定が8時まで寝てしまい、教授が起こしに来るまで誰も起きなかったという、教授にとっても赤っ恥の黒歴史みたいな合宿になりました。

今となっては楽しい思い出なのですが、「あの頃の霊感はどこに?」という今のわたしです。

敏太郎先生の体験談の本を読んでいます。先生も子供の頃から不思議な体験をされていて、なんだか親近感を持ちます。

世界中がウイルスで大変ですが、どうぞ、敏太郎先生、スタッフの皆様、タレント様方、お体に気をつけて元気にお過ごしください。

(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©とら吉 photo AC

 

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