
アトラスで何度か取り上げているが、近年欧米を中心に「地球平面論者」が増殖して話題になっている。
もちろん、地球を周回する衛星や宇宙船および有人宇宙ステーションが存在する現代においては、地球が丸い(扁長回転楕円体)という事実は覆しようがなく、常識となっている。
しかし驚くべきことに、地球が平らであることを強く主張する人たちが近年になって増殖傾向にあり、様々な方法で地球が平らである事を「科学的に」証明しようと躍起になっているのだ。
そんな中、ある写真が「地球が平面である証拠が写っている!」として注目を集めた。
The first orientation may make more sense to you, but to me this is the ever-changing skyline on @Space_Station (photo 3). Perspective. The constant traffic of visiting vehicles makes for diverse vistas. Now the #Canadarm2 keeps #Cygnus company after @SpaceX #Dragon’s departure. pic.twitter.com/jfLMcDaf8R
— Jessica Meir (@Astro_Jessica) January 10, 2020
NASAの宇宙飛行士ジェシカ・メイアが、国際宇宙ステーション(ISS)から地球を撮影した写真をツイート(☝)したのだが、その写真を見た地球平面論者たちが「これは地球が球形であると世の中の人を欺くための『フェイク画像』だ!」「その証拠に、地球以外の国際宇宙ステーションの機材が円形に歪んでいる。地球を丸く見せるために丸く変形させたのだ」という意見を投げかけたのだ。
当然ながら、わざわざ変形させたという訳ではなく、単純に魚眼レンズで撮影された写真だったのだ。
宇宙ステーションには地球や宇宙空間を広くパノラマで撮影するための魚眼レンズが設置されたカメラと、望遠レンズが設置されたカメラとがあり、用途によって使い分けしているのだという。
たまたま魚眼レンズで撮影された今回の画像を見て、早とちりしてしまったという話になったようだが…。果たして、地球平面論者の望む科学的証拠が見つかる日は来るのだろうか。
(勝木孝之 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©Vicki Nunn PIXABAY