
2020年1月19日より放送がスタートする、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』に声優の大塚明夫が出演することが発表された。
大塚は主人公の明智光秀が大阪で出会う鉄砲店の店主として出演する。明智といえば、戦国時代は「鉄砲の名手」と謳われた名将である。そんな明智に鉄砲を渡す店主として、大塚は重要な役どころを演じることになるようだ。
なお、大塚の実父である声優の大塚周夫(2015年没)も、NHK大河ドラマでは『花の生涯』(1963年)から『太平記』(1991年)まで実に13作品に出演。家臣など重要な役柄も多く、大河の常連俳優と言われていた。
さて、近年のNHKの大河ドラマだが、今回の大塚や『真田丸』(2016年)に出演した高木渉など、声優を積極的に起用することが多い印象を受ける。
しかし、過去を振り返ると大河ドラマに出演した声優は実はかなり多いことに気づかされるのだ。
前述の大塚の父、大塚周夫以外にも『北条時宗』(2001年)には『ドラゴンボール』のピッコロ大魔王役で有名な青野武が出演。鎌倉幕府政所執事・二階堂行綱という重要な役どころを演じたほか、マスオさん役で広く知られる増岡弘は『竜馬がゆく』(1968年)に出演している他にも、同作には『ドラえもん』のスネ夫役がハマり役だった肝付兼太なども出演している。
なお、声優はあくまで俳優の仕事の一部であり、そもそもは劇団に所属している人も多数存在することからも、大河ドラマでの出演俳優の中のひとりとしてキャスティングされることはそう珍しいことではなかったのである。
これからは昔のNHK大河ドラマをDVDや有料サイト『NNHKアーカイブス』などで視聴する際には脇役にも注目すると、当時は新人だった今を時めく有名声優や主役級俳優たちを再発見できるかもしれない。
(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)