決められない俳優B、担当マネCが洗脳目前

有名人の子息子女から犯罪者一歩手前の輩まで、実に様々な人種が入り混ざって同じ土俵でせめぎ合い……芸能界とはまこと不思議な世界である。

最近の芸能界はギャラの金額が下落傾向のため、多くの事務所の経営は深刻な状況であるのが事実。そのためマネージャーなどの現場担当者を雇うことも困難な会社が多いと聞く。

しかし、俳優Bに限っては10代のころから第一線で活躍し、中年に差し掛かりつつある現在も着実に仕事を切らさないという、人気商売の世界に於いて実に稀有な存在である。そしてBが所属する事務所の社員たちは彼のおかげで食べさせてもらっていることは疑いもない。

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さて、そのBだが、業界内部では極めて評判が良い。なぜなら、若いころから変わらない爽やかな性格そのもののように、上下関係など気にせずにどんな人間にも分け隔てなく接することが出来る常識人だからである。おかげで業界では通常、従僕の様な重労働のADや音声、美術、照明といった裏方さんに丁寧に謝意を示すことからすこぶる人気者なのだ。

ただし、そんな芸能界の優等生Bにも死角はあった。

実はちょっとばかり精神面に弱いところがあり、Bはどんなことも自分で決定できない。たとえば、局から提供されるロケ弁も中華にするか、それとも幕の内にするかだけでも15分ものシンキングタイムを要するくらいだ。にも増して、これまたちょっとばかりいい人過ぎるBは、他人からの助言を信じ易い傾向もあるようだ。そして、この優柔不断な性格をいいことに、Bを意のままにしようとする人物が存在するのである。

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それがBの現場マネージャーCである。CはBの担当になってまだ3年目くらいであるが、Bの性格を熟知した現在はまるで木偶のごとく、Bを思うがままに操りつつあるようだ。

Bから全幅の信頼を寄せられているCにしたら、こんな好都合なことはない。仕事内容の吟味は勿論のこと、仮にBに好適な役柄もCが気に入らなければオファーは絶対に受けない。このところ、Bの露出が徐々に減ってきたのも実はCによる裁量のせいである。

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なのに、Cは事務所を通さずに自分が直で取ってきたイベントなどにBを勝手に出演させてギャラのほとんどを独り占めしているという。また楽屋にあるBの私物をくすねているのも、どうやらCの仕業ではないかといわれている。

あまり評判の良くないCの噂を聞きつけて、不審に思い始めたBの家族はBをなんとか説得したいのだが、Cを信じているBは今のところ耳を貸すことはない。このままBが気付かないならば、Cにより完全に洗脳されてしまうのは確実だ。

才能あるBを早く目覚めさせて、Cをこの業界から追放するように即刻誰かが動くべきである。

(赤池 大夢 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Karolina Grabowska PIXABAY


 

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