
昔から人々は様々な事柄を記録し、書物に残してきた。それでは、世界最古の「本」はどこに存在しているのだろうか。その答えとなるような研究結果が先日出て注目を集めている。
ベルギーのルーベン大学が、エジプトにてハルコ・ウィレムス教授が率いる考古学チームが、デイル・アル・バルシャの埋葬地から紀元前2040年に遡る古代エジプトの「本」の断片を複数発見した、と発表した。
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これが本であった場合、現状では最古のものと考えられるとのことである。
この本の正確な内容を把握する事は困難であるが、断片から「死者の書」の一説、死後に冥界の神オシリスの元へ向かう旅の物語を含む、古代エジプトの神々に関する絵と呪文を多く記したものとみられている。
本の中には2本の曲がりくねった線が描かれているのだが、これは亡くなった人の魂に迫る危険から死者の世界に安全に導く2本の道を表していると考えられている。
「本のページの断片の1つには、太陽神ラーの船が描かれていました。別の断片からは墓の所有者が太陽神と自分自身を同一視するテキストが書かれており、当時の死生観が記されています」とウィレム氏は語っている。
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(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画©The Ethnographer YouTube