【惜別】33年の幕を閉じた『落第忍者乱太郎』、完璧な時代考証の意図とは

2019年10月1日、人気テレビアニメ『忍たま乱太郎』の原作漫画『落第忍者乱太郎』であるが、33年という長きに渡った連載を終了することがわかった。

1986年から朝日小学生新聞で連載が開始。同紙に毎年春・秋の季節限定で連載が行われ、単行本は現在64巻まで発売されている。終了は作者の尼子騒兵衛氏の体調問題にあると発表された。尼子氏は今年1月に脳梗塞を発症したことで、連載を続けるのが難しくなったことが理由であるという。

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その『落第忍者乱太郎』であるが、一部マニアの間では「史実に忠実な専門書」として、世の忍者研究家達が愛読している蔵書でもあるのだ。

特に小道具の表現に関しては一切の妥協を許さず、小判から飲食店のメニュー、武器や戦の仕組みに至るまで、すべて室町時代の資料に基づいて作画されているという。

実際に、NHKで製作される忍者を特集した番組は「資料提供:尼子騒兵衛」のテロップを必ずと言っても良いくらいに見ることが出来る。つまり、この忍者漫画はそれほど信頼性が高く、尼子氏自身も歴史研究家よりも多くの資料を所有して探求を惜しまなかったらしいのだ。




というのも、この「乱太郎」における時代考証第一主義というのが、主な読者である小学生に配慮した結果であり、「ギャグはギャグとして処理できるもの(紛らわしいもの)以外は史実に忠実にさせる」というルールがあるためだという。

その時代考証の精度の高さは2011年に公開された実写版「忍たま乱太郎」にも受け継がれていて、あまりの正確さに歴史研究家が舌を巻いたという逸話もあったという。

尼子氏の体調が早期回復することを願いつつ、どんなかたちにしろ「乱太郎」がまたいつか復活することを心より望みたい。

(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像『落第忍者乱太郎 64巻 (あさひコミックス)


 

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