
ミュージシャンのピエール瀧、元アイドルの田口淳之介など、芸能界にはびこる覚せい剤、ドラッグ汚染。そんななか、改めて注目を集めているのが「薬物乱用防止CM」である。
実は田口とともに逮捕された女優・小嶺麗奈も、以前「薬物乱用防止CM」(1998年・ACジャパン制作)に出演していたことでも知られている。
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そして、この数あるCMシリーズのなかでも「一度観たら忘れられない」インパクトを持っているといわれているのが、1987年頃に石川県の深夜帯に放送された、通称「覚せい剤中毒をなおす薬はありません!」というCMであるという。
これは、冒頭いきなり青白い顔をしたドラック中毒者と思わしきイラストが登場。そして「キャー!殺されるぅ!!」という女性の叫び声が聞こえ、そして数秒置いた後、「たった1回の覚せい剤が身の身の破滅」と描かれたイラストに、男性の声で「覚せい剤による妄想・幻覚。人間やめますか?覚せい剤やめますか?」というナレーションが入るというものである。
このCMの詳細は不明だが、クレジットには「石川県」と表示されていることから、石川県がCM会社に制作を依頼して放送されたものといわれているようだ。
しかしながら、1980年代後半に制作されたCMとしては、使っているイラストがあまりに古めかしく、BGMも何もないため、かなり低予算で作られたものと想像できる。
このCMが流れていた当時、放送時間が深夜帯であったために、たまたま見てしまった視聴者(大人でも)はあまりの恐怖で肝を冷やしたという。
現在でもネット検索で「石川県 覚せい剤」と調べると、かなりの確率でこのCMのアップロード映像を見ることが可能である。しかし、怖いもの見たさという、軽い気持ちでこのCMを検索すると、貴方はきっと後悔するに違いない……。
(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©Anemone123 PIXABAY