憑き物・オーサキ狐は台風も避ける?九尾の狐や殺生石から生まれた?




「オーサキ狐」は、「オオサキ狐」「オーサキ」と呼ばれ、漢字では「尾裂」「御先狐」「尾崎狐」と表記する。憑き物の一種であり、山口敏太郎流解釈も踏まえて解説していこう。

形状は懐に入るぐらいの小さい狐で尾が二つに裂けており、宿主の手先として富を集める。狐に似ているとされるが、イタチやネズミに似ているという説もある。口が四角形で頭から尾にかけて身体に黒い線があるとも言われる。

東京都多摩から埼玉、北関東、長野に分布しているが、王子稲荷と対立しているので多摩から東には入ることができない。憑き物の「クダ狐」「飯綱狐」との関連が疑われる。

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九尾の狐」が変じた「殺生石」が砕け散ったときその破片が「オサキ狐」になったとも、その金毛が変化したとも言われる。また実際の動物であるオコジョがモデルになったとも言われる。

「オサキ」に憑かれた家は金持ちになり繁栄するが、共同体の中で差別をされてしまう。「オサキモチ」の家と婚姻関係(嫁をもらう場合が多い)を結ぶと、その家も「オサキモチ」になる。民俗学的に言えば、共同体に新しく参入した家が繁栄すると、妬み・やっかみもあり、「憑き物筋」としてレッテルを貼り差別したという歴史的背景がある。

以下の参照動画の中には、民俗学を大学院で研究している学生が「オサキモチ」の家に行き、その一族の長老のインタビューを録音したが、大学に帰って再生してみると、能楽に出てくる(狐憑きのような声)しか入っていなかった。聞いてきた話によると台風も「オサキモチ」の家を避けて通るらしい。




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(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©ウィキペディア 竜斎閑人正澄画『狂歌百物語』より「尾崎狐」より


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