
2019年6月1日未明、東京都練馬区の住宅街から「息子を刺した」と110番通報があり、警視庁練馬署は44歳の長男を包丁で刺殺したとして、父親の男性(76歳)を逮捕した。
父親の男性は元農林水産省事務次官で、殺害の動機に関しては「周囲に迷惑をかけてはいけないと思った」と供述している。
殺害された44歳の長男は人気ゲーム『ドラゴンクエストX』のプレイヤーで、SNS上では「サービス開始初日から毎日ログインしています」と自己紹介しており、職に就かず毎日ゲームをして過ごしていたと思われる。
本ニュースは「元エリート官僚が無職の息子を刺殺」と世間で注目を集めているのだが、そのような騒ぎの中で6月2日未明からインターネットで以下のような妙な噂が囁かれ始めている。
それは、殺された長男は『ドラクエ』のプレイ中に父親に刺さたため、亡くなった今も彼のアカウントは『ドラクエ』のサーバー内に取り残され、ログインされたままだという。
テレビゲームやPCゲームの場合は電源を切ればオフラインとなり、自動的にログイン状態が解除される。しかし、今回のケースは刺殺した犯人が家族である父親であり、しかも事件後すぐに警察に収容されているために長男のゲーム機器には一切触れていない可能性がある。また、残された母親もゲームの知識がないようであることから、現在も電源が入れっぱなしになっていることもあり得そうである。
現在、『ドラクエ』のサーバー上では、死亡した長男のアカウントへ追悼のコメントが寄せられ、他のプレイヤーからは「ザオラル」(ドラクエにおいて五割の確率で戦闘不能状態から復帰させる蘇生呪文)の呪文がかけられているという。
また、死亡した長男のTwitterアカウントも現在も削除されることなく残っており、こちらも恐らく残された家族や関係者が削除しない限り、半永久的にそのままネットサーバー上に残るはずである。
持ち主を失ったことにより、サーバー上を彷徨い続けるゲームキャラ。ゲームキャラが持ち主の分身だとすれば、この現象は現代社会の幽霊話と言えるのではなかろうか……。
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(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)
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