
2019年3月1日、群馬県安中市にあるメガネ橋の下で女性の遺体が発見された。遺体は舞踊家の花柳幻舟さんと判明した。安中警察署は橋から誤って転落したのか、自ら飛び降りたのか両方の側面から捜査をしている。
幻舟さんと言えば、日本舞踊における家元制度を批判し花柳流の家元を刃物で襲ったり、(家元制度の根源に位置すると個人的に判断した)天皇陛下の行列に爆竹を投げつけたり、突飛な行動が目立つ人物であった。
また多くの映画やドラマに出演し、舞踏家としても数多くの舞台をこなし、自叙伝も発売するなど精力的な活動を行ってきた人物でもある。今回の事件の前には出版関係者に「新しい原稿が書けたので見てくれ」と電話をしており、そんな彼女が橋から自分の意思で飛び降りるとはいささか不審な気がする。
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アトラスにおいては、他のライターさんが「自殺説」を唱えているが、すんなり納得することができない。事実、彼女が所持していたデジカメには橋の上から覗き込んで撮影した写真が残されていたという。
現場となった群馬県安中市松井田町坂本にあるメガネ橋は重要文化財でもあるが、地元住民の間ではあまり近づいてはいけない場所と噂されており、若者達が深夜に肝試しに訪れる心霊スポットとして認識されている部分もある。都市伝説では工事期間中に作業員が死亡する事故が起きたといわれており、うかつに写真撮影すると心霊写真が映り込むと噂されている場所でもある。
幻舟さんは、小学校中退を自称していたが、熟年になってから勉強することに目覚め、放送大学に通って見事卒業している。放送大学が唱える生涯学習を実践した人物として筆者はかねてより尊敬していた。そのようなことからも今回の事故は本当に残念で仕方がない。
心霊スポットで不吉なことが起こるとは思っていないが、あまり良い噂のない場所には近づかないほうがいいのかもしれない。もちろんメガネ橋が重要な文化財であることも併記しておく。最後に幻舟さんのご冥福を心からお祈りしたい。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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