パワースポット上毛三山伝説 第参回





長年寺の木部姫伝説と榛名神社

昔、小雨の降る寂しい夜のことでした。寺の住職が本堂で経をあげているところに、美しい女性が訪ねて来ました。そして女性は、血脈譜(※1)を授かりたいと泣きながらお願いしてきました。

しかし、住職は見知らぬ女性なのでこれを受け入れませんでした。住職は訪ねて来た女性が、ただ者ではない魔性を持っている気配を感じていました。するとやはり、蝋燭の光を浴びてふすまに映る女性の姿は恐ろしい蛇の体でした。そこで女はついに自分の素性を明かしました。

「わたしは、緑野群木部の城主の夫人、木部姫という者です。夫が落城とともに戦死したので榛名湖に逃れて入水し、本性の大蛇となったのです。幸いに血脈譜を授かることができるならば、そのお礼としてこの寺が末永く水に不自由のないようにいたします。」と言いました。

住職は女の願いを断りかねて血脈譜を授けました。すると、蛇体の木部姫はとても喜び、厚くお礼を言って消え去ってしまいました。その後、清泉に恵まれなかった長年寺の境内からは、湧水が湧き出し絶えることがありませんでした。人々はこれを木部の井戸と言いはじめました。また、蛇体の木部姫の仕業でしょうか?

不思議にも木部の井戸は底無しで榛名湖に続いているそうです。

※1 釈迦の教えが解説された書(生死一代血脈抄とも言われる)






また、木部姫には他にも幾つか類似した伝説が存在しているようです。

箕輪城主期靴戦野十二人娘の一人であった木部姫は木部の城主へ嫁ぎました。木部城が落城し、夫の自害を見届けると、夜を待って一人の侍女久屋と一子貞朝をともなって、武田軍の目をかすめて脱山し、箕輪へ向かいました。しかし、箕輪城は敵の包囲の中にありましたので、間道をさ迷いながら鷹留城をめざしました。

ところが、鷹留城も敵の包囲の中に落ちて落城寸前の状態でした。木部姫らは、その夜は里見の光明寺に助けを求めて身を寄せましたが、光明寺のお坊さんのはからいで榛名山寺へ向かうことになりました。しかし、これも身の危険を感じて、翌日、下野国の縁故をたずねるべく出発し、榛名湖畔の道に出ました。

しかし、途中で武田の兵に囲まれてしまい、やっとのことで逃げ出しましたが、かわいい一子は敵に奪われてしまいました。「これからどうしよう、どう生きていったらよいだろうか?このままでは敵に捕らえられてしまうかも知れない。」木部姫は一子を奪われた悲しさとこれからの恐怖と不安におそわれていました。

木部姫は途方に暮れてとうとう立ちすくんでしまい、「生きて恥を晒すより、いさぎよく自殺しよう。」と覚悟を決め、ほの白く光る榛名の湖をさして芦の原を掻き分け、死への途を急いでいきました。そして木部姫は、合掌して夫や我が子の冥福を祈りながら入水しました。涙にくれる侍女久屋も木部姫の後を追って入水してしまいました。

成仏できない夫人と侍女久屋の霊は苦しみ続けましたが、ついに長年寺の本堂の柱に竜となって七回りまきつき、長年寺の住職の夢枕に立ち、成仏させてほしいと現れました。長年寺の住職は榛名に上り血脈を投じて法名を与えて成仏させてやりました。






榛名神社の境内は、山あり谷ありといった壮大な自然の中にあり、神々の存在を感じずにはいられないような見事な神社であり、また、古くは木部町の雨乞いの御利益などが有名である。

上毛三山周辺の伝説には様々な謎が隠されていると云われており、見事な自然外観の一部は、天界が人類に重要なことを伝えているとも云われているようで、古くより人々の好奇心の的となっている。

皆様も実際にパワースポットである上毛三山を訪れて、様々と想像力を働かせてみては如何だろうか?






(前世滝沢馬琴 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

参考:心洞寺、長年寺、榛名神社各案内板・縁起 ウィキペディア

写真©前世滝沢馬琴 
 
住所:〒370-3341群馬県高崎市榛名山町849
榛名神社公式HP  http://www.haruna.or.jp/?page_id=18

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