【市原悦子・芸能伝説】あまりの「怖さ」に視聴率ダダ下がりの時代劇





『家政婦は見た!』などの主演で知られる女優の市原悦子さんが2019年1月12日午後1時31分に心不全のため都内の病院で亡くなった。82歳だった。

今の40代以上には『家政婦は見た!』、そして30代以上の世代には『まんが日本昔ばなし』のナレーションなどの出演で馴染みがあった市原さんの突然の死を悲しむファンは多い。

さて、そんな市原さんだが、テレビドラマファンの間で、いわば「伝説的」とされているドラマがある。それは、テレビ時代劇『必殺』シリーズ第14作目の『翔べ!必殺うらごろし』(放送は1978年12月8日から1979年5月11日)である。




本作は金銭で殺しを請け負う商売のメインテーマである『必殺』シリーズの中に於いてもかなり異質な作品となっていて、「死者の声を聞いて恨みを晴らす」など超常現象をテーマに据えた番組作りが放送当時、大きな話題となっていた。

そんな『うらごろし』の殺し屋のひとりとして市原さんがキャスティングされ、彼女は記憶喪失の元殺し屋「おばさん」を好演している。

「おばさん」の殺し技は包丁によるメッタ刺しで、人畜無害のフリをしながらターゲットに近づき「静かに地獄へいきな!!」、「これから落とすんだよ……お前さんの命をね!!」と叫びながら包丁で確実に相手を仕留める「おばさん」のリアルすぎる殺害シーンは、当時のスタッフ達も思わずたじろいだというくらいに発熱の演技だったという。そして、この役があまりに真に迫って、怖すぎた結果、視聴率が大きくダウンしてしまったという、まことしやかな伝説も残っている。




なお、本作『翔べ!必殺うらごろし』はテーマを「超常現象」と謳ったことで、撮影現場でもオカルトチックなトラブルが連発していた。主演の中村敦夫が負傷し、共演者の市原さんや和田アキ子が病気を患うなどの数々のトラブルがあった。

『必殺シリーズ』は関西圏を中心に再放送が頻繁に行われるテレビシリーズではあるが、『うらごろし』は低視聴率だったことからか、それともテーマがオカルトという憂いだものだからなのか、再放送される機会が他の作品に比べてさほど多くない。しかし、この作品を間違いなく市原さんの代表作であり、また代表的な役柄として『おばさん』を挙げる時代劇ファンは多いという。

市原さんの生前の素晴らしいご活躍を称え、心からのご冥福をお祈りしたい。

(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像『翔べ!必殺うらごろし (上巻) [DVD]

関連記事

最近の投稿

ページ上部へ戻る