
今月に入りアトラスでは積極敵にネットで拡散している村系都市伝説、妖怪等を収集している。ネットでは地方独自の奇妙な習慣や迷信も拡散している。
この「かんひも」は一種の呪術である。実際に過去に行われていた可能性すら感じる話である。アトラスでは過去にタイの呪術、アフリカの呪術に関して記事にしてきた。日本の呪術に関しても旗にまつわる呪いや針で人形を突き刺す呪い、七天王塚の霊的システムについて記事にしている。
「かんひも」は長野県の山奥の集落で行われていた一種の呪術である。かつて村の中でしか婚姻をしていなかったため、その集落では奇形児が生まれることが多かった。奇形児が生まれた場合、産んだ母親の手で子供を殺害させ、その後母親も残酷な方法で処刑していた。
その後、女の髪の毛の腕輪を作り、子供の骨でその髪の毛を止める珠を作った。腕輪は10センチほどの直径であり、殺した者たちの怨念を沈めるために、隣村などに埋めて祟りをよそに被せようとした。腕輪を埋められた村では呪いがこちらに及ぶことを恐れ、掘り返した腕輪を埋めた集落に再度埋めて仕返しをしたという。
この埋められた腕輪のことを「かんひも」と呼び、災いを恐れた村人たちは道祖神を上に作り、地中に埋められた「かんひも」を鎮めた。
誤って「かんひも」をうっかり腕にはめてしまうと、女の怨念のこもった髪の毛が体に侵入し、体の組織を破壊してしまう。最終的に頭にまで及んでしまい、最後は死んでしまうとされている。腕輪をはめた瞬間、甲高い奇妙な鳴き声が聞こえるとか、辺りが真っ暗になるとか言われている。
これは筆者の見解だが、長野県に多い憑き物のような気がする。人工的に作られた憑き物、式神のような印象さえ受ける。親子を殺害することでその魂魄を呪法の使役神として仕立て上げた感じだろうか。
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(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)