ユダヤ教の学者が生み出した人造人間「ゴーレム」





 小説や映画で度々登場する有名な人造人間「ゴーレム」。

 本来のゴーレムはユダヤ教徒に伝わる人造人間のことだ。泥や水で出来ており、ユダヤ教の導師(ラビ)にのみ創り出すことが出来るとされた。ちなみにゴーレムとは、ヘブライ語で『胎児』を意味する言葉である。

 ゴーレムは土や泥、水で人の形を作って断食や祈祷などの儀式を行った後、「emeth(心理)」と書かれた羊皮紙を額に貼り付けると動き出すとされた。動き出してすぐに成長をはじめ、作成した術者の命令通りに動く。しかし命令を深く理解しているわけではなく、術者の想定外の動きをすることもあったそうだ。また、安息日に働かせてはならないなどの制約を破ると、暴れ出して手が付けられなくなるという。

 ある伝承では、ゴーレムが成長しすぎて巨大になり、暴走しそうになった。そこで、導師が自分の靴を脱がせるように命じ、ゴーレムがしゃがんだ瞬間に額の文字を「meth(死)」に書き換えてゴーレムを止めた。しかし、その途端ゴーレムはただの粘土の塊となり、導師は潰されて死んでしまったという。




 ちなみに、今でもこのゴーレムは作られており、手に入れる事もできる…勿論、伝説を元にした作り物である。チェコ共和国プラハのヨゼフォフなどでは、ユダヤ人居住区が残っており、ゴーレムの伝説が今でも語り伝えられている。そんな伝説を元にした粘土製のかわいらしいゴーレムの人形がお守りとして販売されているのだ。

 ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげる氏も、このゴーレムのお守りを元に巨大なゴーレムの絵を描いている。素朴なデザインなので、チェコを訪れた際には購入してみるのもいいのではないだろうか。

(山口敏太郎/田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©A Prague reproduction of the Golem wikipedia




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