妖精から魔法使いの手下になった子鬼インプ





 『インプ』は、古来は妖精の一種として扱われてきたが、今は悪魔の仲間とされている妖怪だ。

 『インプ』とは、挿し木を意味する。種から育つ普通の植物ではなく、挿し木が途中から子葉を伸ばして果実を実らせることから、”悪魔的な存在”と解釈されたのだ。

 『インプ』は、全身が真っ黒で、ぽっこり出た腹、先端に鉤のある長い尻尾、赤く充血した目、尖った耳、体長は10cm前後であり、大きい個体でもせいぜい人間の子供くらいのサイズである。後に頭髪が薄くなり、角がはえたりコウモリのような翼がはえているという。餌をやって飼いならす人もいたが、誤った道に旅行者を案内するなど余計なことばかりする。




 妖精に分類されていたが、『インプ』は度々、 魔法使いの手下になって盗みやスパイ活動を行ったため、16世紀頃になると、学者たちの判断により悪魔に分類されている。魔法使いの家を人々が捜索すると、数匹の『インプ』がいたことが多かった。日本で言うなら式神のようなものだったのだろう。

 さて、『インプ』は欧米のゴシック建築の建物にたびたび装飾品として使用されている。代表的な事例をあげてみると、中世の建築されたイングランドのリンカーン大聖堂には、『インプ』の彫刻があり、特に『リンカーンインプ』と呼ばれることもあるという。

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(山口敏太郎/田中尚 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©The Lincoln Imp at the Medieval Cathedral in Lincoln, England Wikipedia




 

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